2016年7月30日土曜日

SMC Pentax 67 55mm F4の近接描写

撮影距離を0.4 mから最短である0.35 mの間でどんな描写をするのか、D810Aにアダプタを付けて試してみました。F4.0ではやや甘い描写をするものの、とても67向けに作られたレンズとは思えないスバラシイ描写です。たしかに画質で有利な中心部だけを使っていますが、これは均質性の向上に寄与するだけであって鮮鋭度が135向けのレンズに比肩するという意味ではありません。

絞り開放で0.4 m

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距離はそのままにF5.6に絞る

_DSC1807

さらに絞ってF8.0

_DSC1808

よく見ると虫が写ってる

続いて1段開けてF5.6

_DSC1812

これにも小さな虫が

再び絞り開放

_DSC1815

こういう被写体なら開放でも不満ない

アダプタの不具合で絞り込まれなかったので、データはF8.0だし露出もそのつもりだけど実際はF4.0で、現像時に-1.5段した(他のは+0.5段)

_DSC1832

こっちは絞りがF8.0に正しく絞り込まれてるのを確かめてから、撮影距離を0.35 mにして撮影

_DSC1842

同じくF8.0で、これは羽が被写体ブレしてる

_DSC1852

最後にちょっと意地悪なテスト

まずは絞り開放

_DSC1898

次はF5.6

_DSC1899

さらにF8.0

_DSC1900

最後にF11

_DSC1902


番外編
F5.6でグース(軽くトリミング済み)

_DSC1887

かなり良いレンズに思いますがいかが?

2016年7月23日土曜日

夏の写真


夏というとやっぱりこの深い緑

_6450695

陽射し強し

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夏は歩道も道路工事

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この花は何だろう

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ちょっと綺麗な木、白樺?

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野ウサギ観察

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2016年7月17日日曜日

HHKB BTが故障・電源が入らない

HHKB BTの電源が入らなくなりました。

そもそもの購入経緯ですが、Happy Hacking Keyboard(HHKまたはHHKB)のProfessional Type-Sを3年ほど使ってきて、無線化できたらラップトップとの相性が良さそうでいいなと思っていたので2ヶ月くらい前にHHKBのBT版を買ったんです。

提灯記事がいっぱい見つかったり、HHKBを無線化しても仕方ない(使いどころがない)っていう意見や、そもそものHHKBの存在を否定(リアフォwのほうが良いって意見)してる記事があったり、迷いましたが買いました。


理由1, ケーブル脱着するとUSBポートの耐久性が怪しい
理由2, ラップトップならBIOSとかGRUBのOSが立ち上がるまでは問題ない
理由3, 机の上が雑然としてるのでワイヤード(リアルフォース使ってました)はやっぱ不便
理由4, 単3のEneloopが大量にある

費用対効果は疑問が残るものの、上記理由+只見に遊びに行ったときとか毎回配線で苦労せず、ぱっとパソコンに無線でつなげるのは楽しそう。
 
不具合といえば
1, 稀に発生するチャタリング
→ときどき(週1くらい)直前に入力したキーが押下されたままの状態になって連続入力される
2, キーボードの復帰が遅い
→キーボードがスタンバイになると何かキーを押さないと復帰しないのですが、これに時間がかかって「遅い」と感じることがある


利点は
1, 軽快な入力
→それまで持っていたHHKBのPro Type-Sよりキーの押下荷重特性が好みで、ひっかかりというか抵抗がより少ない
2, 無線
→言うまでもなく

こんなでした。ところが昨日は接続と切断が頻繁に繰り返され、チャタリングも頻発(1日で覚えてるだけでも3回)して「なんかおかしい」という状態に。念のためEneloopの充電を行って様子見していたのですが、今朝なんと死んでいました。


電源ボタンを押してもLEDが光らない、micro USB給電しても変わりなし、DIPスイッチすべてOFFにしても変化なし

普段は壊れると「あれが原因だろうなあ」って思い当たる節はあるのですが、今回はまったくありません。
実は年末までテスト運用してて安定してたら本格的に使う計画でした。初めてのBTキーボードで安定性は未知数。あと電池の交換頻度も公称3ヶ月だけどスタンバイにさせないために、常時電源を入れておく設定なので、どのくらいもつかも分からないためです。半年ほど動作チェックすることにしていた、その期間の中でしっかり不具合が出たのである意味いいのですが、壊れたという事実はあんまり良くない…

【2016/11/28追記】
同じ症状の人を見つけました
http://did2memo.net/2016/10/11/hhkb-bt-power-on-failure/

【2017/07/01追記】
年末にキーボード交換してもらって、約半年ほどが経過しましたが、今のところは正常に動いています。 DIPスイッチでスタンバイさせない設定にしていたことが、もしかしたら原因かもしれないので今はこの機能を使っていません。通常はUSBを接続する要領で電源ボタンを長押しすれば良いだけなので、たいした手間にはなりません。30分以上開けたら電源を入れ直しますが、パソコンがスタンバイから復帰したときにパスワードを入力するようなものです。

【2021/03/11追記】
今のところ相変わらず正常に動いています。もうずいぶん長く使っているのでDIPスイッチでスタンバイさせない設定にしました。

645D/645Z向け標準ズーム45-85が生産完了?

135フルフレーム換算で36-68という絶妙に便利な標準ズームFA645 45-85mm F4.5ですが、マップカメラの在庫状況が“【ラスト1点!お急ぎください!】【在庫限り(生産完了品)】”となっています。

価格は税込みで227,200円から変更されて税込み189,800円

今のところ他のお店では生産完了の案内は出てないようなので、単に更新時に間違えたのかそれとも他のお店でまだ案内を出していないだけなのか不明。

予想だと価格改定品で、旧在庫分が残り1点であることです。おぎさくだと価格的にも合ってる感じするし…
http://www.ogisaku.com/products/detail.php?product_id=459

ただマップカメラの他のレンズで同じ状況のものは別の表記で、単に“【在庫限り】”と表記されています。

ところでマップカメラで中判ペンタックスの残り一点というと、生産完了からかなりの時間を経ている67のレンズの一部にも残り一点のモノがあります。
広角ズーム55-100 mm
税込みで99,800円

https://www.mapcamera.com/item/4961333044191

フィッシュアイ35 mm
税込みで92,800円
https://www.mapcamera.com/item/4961333027965

Really Right Stuffのレールとプレートの使い方

最終的にはこうです。


Really Right Stuffのレールとプレートを購入

今回買ったものの一覧はこちら


Really Right Stuff (RRS)のプレートを米国から輸入したので消費税に相当する額を支払わなければなりません。(カナダのCanada Border Services Agencyの案内Canada Postの案内

今回その額なんと108.91 CAD


2016年7月5日火曜日

多忙

投稿できていません。Carl ZeissのMTFチャートも読み進めていないし…

機材ネタも特にありません。

2016年5月8日日曜日

Carl Zeissが出してた「MTFの読み方」を読んでみた(5)

前回に引き続き、被写体側と像側のコントラストそれにMTFの関係について、今回は具体的に検証してみます。

(1)0.9, 0.94, 0.97のMTFは、被写体側が2絞りより大きなコントラストを持つときにようやく大きな差を見せつけます。(2)被写体側が1絞りより小さなコントラストを持つとき、ちょうと図で言うともっとも左側ではMTF が0.7や0.8またはそれ以上でも像側のコントラストの差違は目立たちません。(3)おおざっぱに言うとMTF = 0.7だと被写体側で6絞り以降は像側で2.4段近辺に収束、0.5で被写体側5絞り以降は像側1.6段付近に収束、0.2だと被写体側4絞り以降で像側0.58段付近に、それぞれ収束しています。いずれ被写体側がで大きな明暗差があっても、像側ではここまで大きな明暗差が出ません。

なんとなくMTFというと被写体側のコントラストを像側に何倍で投影するか(50%なら1:64→1:32で1:4→1:2)に思えますが、実は違うということです。
簡単な反証を2つ挙げます。まず被写体側でコントラスト比が1:2(被写体側で2段相当の明暗差)だとします。ここでMTF 50%のとき、もし間違った解釈が「正しい」とすれば像側で1:1になり、コントラストを完全に失うのですが、そんなことはありません(実際には被写体側で2段相当の1:2でレンズがMTF 0.5だと、像側では1:1.4で1段相当)。またMTFが25%だと像側で1:0.5(なんと明暗が逆転!)ということになりますが、もちろんそんなことはありません(実際には0.86段相当)。

閑話休題。フイルムのデータシートでは、しばしば解像力を示すのにコントラストが1:1.6と1:1000という2つの値が示されています。ここで前者は実用的な一方で、後者は現実的ではありません。前者は段数で言うと0.68段相当で、かなり低コントラストですが、後者は段数でいうと9.97段、ほぼ10段相当です。こんなコントラストを伝達できる光学系は存在せず、密着焼きでのみ計測できる程度の値です。言い換えるとレンズを通した上でフイルム面にできる像がこんな10段にも及ぶコントラストを維持できることはありません。画面の中で最も細かい部分の構造(明暗模様・パターン)は、とても高い空間周波数に対応しますが、この世に存在するレンズはどれも10絞り(≒1:1000)ほどのコントラストを生み出すことはできないということです(低い空間周波数でも難しそう)。実際に6ページの図に示されているとおり、MTFが97%という「極めて高いコントラスト比」である場合でも、被写体側で10段の明暗差は像側(フイルム面)で6段の明暗差となり、10段には遠く及びません。だからこそ非実用的というわけですが、言い換えるとこの1:1000を基準にフイルム像が持つ情報量を推し量ることはやや楽観的すぎ、実際にはそこまでの情報(像)を期待することはできないということです。

次回はMTFと解像力についての話です。

2016年5月2日月曜日

カナディアングースに雛が生まれた

毎年恒例の大学構内で子育てするグース、昨日見つけました
今年は雪が少なかったからなのか例年よりも早めかな?

DSC_0828

M* 67 300すごすぎ。リンク先で原寸(ドットバイドット)が見られるので興味がある方は是非

2016年4月27日水曜日

ラズパイのモニタ

公式のやつ、接続超簡単でした。手順は以下
https://raspberry-pi.ksyic.com/page/page/pgp.id/4

・フレキ接続
・電源をGPIO経由で接続

以上

Ubuntu Mateでもちゃんと動きました

ラズパイ2BのAP化~続き

ちょっと前に説明したAP化ですが、どうやら不安定なので対策することにしました。できればログインしたと同時にAP立てたいし。

なにが問題かというと、起動してすぐに
sudo hostapd /etc/hostapd/hostapd.conf
を実行しても
nl80211: could not configure driver mode
nl80211: deinit ifname=(interface name) disabled_11b_rates=0
nl80211: driver initialization failed.
みたいなこと言ってきて立ち上がりません。 この状態からアダプタを脱着すればちゃんとAP化できるので、これまではそれで誤魔化していましたが、実戦投入するに当たってこれは不都合なので対策を打つことにしました。

http://askubuntu.com/questions/472794/hostapd-error-nl80211-could-not-configure-driver-mode

ここにある回答の通りです。
sudo nmcli nm wifi off (←もしダメならsudo nmcli radio wifi off)
sudo rfkill unblock wlan

sudo ifconfig wlan0 10.15.0.1/24 up
sleep 1 (←bashで実装する場合に1秒待機させるためと思われる)
sudo service isc-dhcp-server restart
sudo service hostapd restart
最後から2番目はDHCPサーバーの再起動なので、DHCP使わない場合は省略します。それで、sleep 1ってのがあるので、どうみてもbashスクリプト向けだからやってみました。問題はservice hostapd restartで、これそのままスクリプトに入れるとエラーが返されます。そこで直接サービスが再起動できるように、http://www.ksknet.net/linux/post_57.htmlを参考に
sudo /etc/init.d/hostpapd restart
としました。

他にもhostapdを入れ替える手段があるそうです。
http://qiita.com/arc279/items/21a3cda14f7dfdb267ca

http://ftp.ubuntu.com/ubuntu/pool/universe/w/wpa/

2016年4月17日日曜日

Carl Zeissが出してた「MTFの読み方」を読んでみた(4)

今回は数値を代入してどうなるか見ていきます。

被写体側のコントラストはc_object = (64-1) / (64+1) = 63/65 ≒ 0.97
これが50%で変調されるのでc_image ≒ 0.475で、これが(Max - Min) / (Max + Min)なので
0.475 ≒ (Max - Min) / (Max + Min)
(Max + Min) * 0.475 ≒ Max - Min
0.475 * Min + Min ≒ Max - 0.475 * Max
1.475 * Min ≒ 0.525 * Max
Max ≒ 2.81 * Min
Max / Min ≒ 2.81
なので像側のコントラストは約2.8です。段数に換算するとLog2(2.81) ≒ 1.49で1.5段です。

そ れで6ページの最後のグラフですが、MTFと被写体側のコントラスト比、そして像側のコントラスト比の関係です。コントラスト比の段数の極限値(被写体側 で無限の明暗差があってコントラスト比1のときの像側のコントラスト比の段数)は、光学系のMTF値をmとしたときLog2[(1+m)/(1-m)]で す。実際には有限のコントラスト比(<1で、たとえば先の例のように0.97 ≒ (64-1)/(64+1))ですが、この場合は上記の式のmのところに「被写体側のコントラスト比に光学系のMTF値を乗じた値」を代入すれば良い(少しだけmの数値が下がる)わ けです。

重要な点は
  1. 高いMTF値の差は被写体のコントラスト比が高いときに特に有意になる
  2. 被写体側が弱いコントラスト比のとき、それを像側で再現するために高いMTFは不要である
  3. とても低いMTF値では被写体側である程度以上のコントラスト比は像側のコントラスト比に影響しない。言い換えるといくら被写体側のコントラスト比が高くても、像側のコントラスト比はほぼ一定になる
という3つの点です。

具体的には次回

2016年4月14日木曜日

wiringPiでGPIOをsudoなしで実行する

別端末から接続しようとするとsudoがネックになる。特に別端末側でもラズパイを走らせて、そっち側のGPIOの入力によって(具体的にはスイッチでHigh, Low切り替えてHighになったときに)元の端末のGPIO出力を変える(スクリプトなりプログラムを実行する)というのが難しい(sudoのパスワード入力が問題になる)。そこでsudoなしでGPIOをいじれるようにしたい。

キーワードでいうと「gpio without sudo」とか「raspberry pi gpio without sudo」ってやつ。GPIOをwiringPiを使ってC言語によって操作したい時は通常sudoが必要(以下はsudoが必要としているサイト)

https://learn.sparkfun.com/tutorials/raspberry-gpio/c-wiringpi-example
sudo ./blinker
http://kaiware007.hatenablog.jp/entry/2015/07/07/024930
実行はroot権限が必要だった。
http://make.bcde.jp/raspberry-pi/gpio%e3%81%a7led%e3%81%ae%e7%82%b9%e6%bb%85python/
 sudoで実行するのは、GPIOの制御は、rootにのみ権限があるためです。
https://tool-lab.com/2013/12/raspi-gpio-controlling-command-2/
コンパイルした実行ファイルはpiユーザとして(一般ユーザ権限で)実行されますので、sudoをつけます。

しかしこれは不便!
【解決策】
前回の例にあったwiringPiSetup()またはwiringPiSetupGPIO()の代替としてwiringPiSetupSys ()を使ってバイナリを作成。また本体起動後、バイナリ実行前に
gpio export #port out
を実行する。

参考→https://www.raspberrypi.org/forums/viewtopic.php?f=33&t=16897

スクリプトでgpio export 17 outとかすればOKだし、ついでにそのスクリプトにバイナリ実行する部分も含めちゃえばお手軽。

なおwiringPiSetup()を使っていた場合はポート番号が変わる点に注意。たとえばGPIO 17の場合のポート番号は、wiringPiSetup()なら0だけどwiringPiSetupSys ()なら17を指定する。

たしかにwiringpi.comのリファレンスを見ると
  • wiringPiSetup (void) ;
This initialises wiringPi and assumes that the calling program is going to be using the wiringPi pin numbering scheme. This is a simplified numbering scheme which provides a mapping from virtual pin numbers 0 through 16 to the real underlying Broadcom GPIO pin numbers. See the pins page for a table which maps thewiringPi pin number to the Broadcom GPIO pin number to the physical location on the edge connector.
This function needs to be called with root privileges.
  • wiringPiSetupGpio (void) ;
This is identical to above, however it allows the calling programs to use the Broadcom GPIO pin numbers directly with no re-mapping.
As above, this function needs to be called with root privileges, and note that some pins are different from revision 1 to revision 2 boards.
これら2つはthis function needs to be called with root privilegesとあるので、これがsudoとしなければならない理由です。ところがwiringPiSetupSysは
  • wiringPiSetupSys (void) ;
This initialises wiringPi but uses the /sys/class/gpio interface rather than accessing the hardware directly. This can be called as a non-root user provided the GPIO pins have been exported before-hand using the gpio program. Pin numbering in this mode is the native Broadcom GPIO numbers – the same as wiringPiSetupGpio()
This can be called as a non-root userなのでsudoなしでOKということです。

そもそもなんでこんなことが必要になったかというと、前回に述べたとおりSSH経由でコマンド実行しようとしたためで、手入力でいいなら以下のように
http://qiita.com/yutaro1985/items/e01586c263fb16fec9ba

すればパスワードを入力することで実行可能
ssh -t username@IPaddress sudo ./program
だけどこれだと2回もパスワードを入力するよう(1回目はSSH接続のため、2回目はsudo実行のため)で手間

最初のSSHでログインするときのパスワードはRSA鍵で解決できる
http://ubuntu.u-aizu.ac.jp/004/index.html
http://kappa-bioinformatics.blogspot.ca/2014_03_01_archive.html

けど、sudoはどうやるか分からないのでググった

https://www.reddit.com/r/raspberry_pi/comments/3lo0gt/is_there_a_way_to_use_gpio_without_root/
http://askubuntu.com/questions/39281/how-to-run-an-application-using-sudo-without-a-password

それによるとsetuidという方法(http://www.cyberciti.biz/faq/unix-bsd-linux-setuid-file/を参照)の他に
sudo visudo
で例外指定すればいいという(ただしバイナリを直接指定する必要がある)のでやり方を調べる。

http://qiita.com/yuku_t/items/5f995bb0dfc894c9f2df
http://ryodotanaka.github.io/ubuntu/2015/02/09/ubuntu-without-passwd/

ちなみにsudo visudoで起動するのはviじゃなくてnano(なぜ?)なので操作性は問題ないけど、でも肝心のバイナリの指定が分からない。これはsudoが必要なのは、ソースの中でもwiringPiSetup()なりwiringPiSetupGPIO()だけなので、ソースを指定すればいいわけではないため。こんなのも見つかったけど、どうも動かない
https://dissectionbydavid.wordpress.com/2013/10/21/raspberry-pi-using-gpio-wiringpi-without-root-sudo-access/

グループが原因か?と思ってグループの追加方法(gpasswd)も調べた
http://qiita.com/orangain/items/056db6ffc16d765a8187
http://d.hatena.ne.jp/thegoodbadugly/20130116/1358316032
 % sudo usermod -G subversion user # ダメ!
だからこのサイトのような「usermod -G」は禁止

これらのページに沿ってgpioというグループに属させたけど、それでも動かなかった。そして最終的に先に述べた方法にたどり着いた。

ところでPythonで同じくやるにはどうすればいいんだろう。

ラズパイのGPIOを使ってカメラのレリーズをコントロールしよう

ひとまずはGPIOで2.5ミニピンジャックを制御していけばOK

目標はこんなの
https://www.zugyuuun.com/examples/io_relay.php

ひとまずはもっと簡便な構成にします。GPIOを使ったLED点灯がすべての基本。LEDで遊ぶ場合は必ず電流制限抵抗を入れるように!(うっかり忘れて1つ燃やした!!!)

手動でGPIOの動作チェック
https://tool-lab.com/2013/12/raspi-gpio-controlling-command-2/
http://mas-home.hatenablog.com/entry/2013/01/06/204616
 gpio -g mode 18 out
これで出力モードになるので、続けて
 gpio -g write 18 1
LED点灯するはず。そして
gpio -g write 18 0
で消灯。

次にC言語でちゃんとしたプログラムを書く(wiringPiをインストールする。gitとgccは入ってなかったらインストール)

http://mas-home.hatenablog.com/entry/2013/01/06/204616
http://make.bcde.jp/raspberry-pi/gpio%e3%81%a7led%e3%81%ae%e7%82%b9%e6%bb%85c%e8%a8%80%e8%aa%9e/
 gcc -o sample wiringpi_sample.c -lwiringPi
これで
sudo ./sample
でLED明滅が完成(sudo不要にする方法は次回)。wiringPiSetup()を使ったときに必要になる物理端子番号(左上が1で右下が40)とwiringPiにおける番号とGPIOの端子の番号の対応は、ここに掲載されている
http://blog.negativemind.com/2015/04/14/raspberry-pi-2-gpio-pin/
http://usicolog.nomaki.jp/engineering/raspberryPi/raspberryPi2_GPIO.html

このままだと端子の制御に使えないので、トランジスタで電子スイッチにする。
http://startelc.com/elc/elc_3_7Tr2sw.html

アイディアとしては、GPIOの出力を10 kΩ通してトランジスタのベースに入れる。このときGPIOがhighならトランジスタがONでlowならトランジスタがOFFになる。
http://www.onsemi.com/pub_link/Collateral/BC546-D.PDF

カメラの制御は一番の根元がGNDで真ん中が「半押し」でチップ(先端)が「全押し」になっているから、トランジスタのエミッタはラズパイのGNDかつカメラの「根元」にする。コレクタには真ん中 or チップを接続する。そうすればベースの電位が高いときにコレクタ→エミッタの電流が流れてショート状態になるからシャッターが切れる。

注意点は、全押しと半押しの両方がONじゃないとシャッターが切れないこと。手元のD810Aで見た限りだと全押しだけGNDに落としてもシャッターは切れなくて、半押しもGNDに落とさないといけない。ひとつの手法はコレクタに半押しと全押しの両方を同時に接続することで、もう一つの手法は、半押しに対応するトランジスタをONにしてから、そのまま続けて全押しに対応するトランジスタをONにする。

ここまでできれば制御そのものは完成したので、前に述べたようにしてAPを設置し、別の端末からSSHを通して接続し、コマンドを実行すればいいということになる。

次回に続く

ラズパイ2B+にUbuntu入れてAP化させる

OSはラズビアンが定番ですが、なんかWi-Fiが思い通りに動かなかったのでUbuntuにしました。15.10以降は簡単にインストールできるようになっていて、次期バージョンがLTSの16.04なので遊びが終わったら16.04にする予定。

https://ubuntu-mate.org/raspberry-pi/

micro SDHCは8 GBのを使いましたが、インストールが終わった時点だと4 GBしか使えない状態になっているので別のLinuxでGpartedによって8 GBフルに使えるようにします。

続いてAP化。作業に入る前にWi-FiアダプタがAP対応かチェック

http://askubuntu.com/questions/180733/how-to-setup-an-access-point-mode-wi-fi-hotspot

iwが入ってなければインストールしてから
iw list
を実行してこれで
Supported interface modes:
         * IBSS
         * managed
         * AP
         * AP/VLAN
         * monitor
         * mesh point
 が出ることを確認する。確認できたらインターフェース名をチェック
 nmcli dev status
ここで該当するデバイス名(通常だとwlan0とか簡単なのが出てくるはずなのに、どういうわけかwlx000ナントカってすごい長い名称だった)を記録する。ip aでも一覧が出せる。以降は

http://maruchan-shiro123.hatenablog.com/entry/2015/04/05/175257

を参考に
sudo systemctl stop network-manager
でnetwork-managerを無効化する。http://xmodulo.com/disable-network-manager-linux.htmlを見る限りだと、今回の手法はDebian 8以降の手法でUbuntuの手法ではないが、Ubuntuの手法が使えなかったので仕方ない。次にhostapdインストール
sudo apt-get install hostapd
さらに/etc/hostapd/hostapd.confを設定する。ドライバはnl80211で、インターフェースはテンプレのwlan0からさっきのに変更する。

設定が終わったら次はIPアドレスの設定
sudo ifconfig (iface) 192.168.xxx.xxx netmask 255.255.255.0

このIPアドレスは必ず既存のネットワークと異なるもの(既存が192.168.1.xなら192.168.2.xなど)を使うようにする。 どうやらこれだと毎回設定するようらしい(※未確認)ので、https://wiki.debian.org/NetworkConfigurationにあるように/etc/network/interfacesを設定

 あとはこれでAP化できる…はず
sudo /usr/sbin/hostapd /etc/hostapd/hostapd.conf
ひとまずクライアント側とサーバー側からpingが通るのをチェックするのが良い。

次回の課題はDHCPサーバーの設定だけど、今回のAPの設置目的はルーティングじゃないから、省略してもいいかな…
http://tmtms.hatenablog.com/entry/2012/11/17/002416
http://maruchan-shiro123.hatenablog.com/entry/2015/04/05/112530

そのほか参考になりそうなページ
http://karaage.hatenadiary.jp/entry/2015/11/04/073000
http://seriousbarbarian.blogspot.co.id/2013/08/raspberry-pi-ap_8.html
http://kkayataka.hatenablog.com/entry/2012/10/19/235609
http://d.hatena.ne.jp/penkoba/20130806/1375742819
http://qiita.com/kasei-san/items/087e5b33207c214c8db6
http://taker.hatenablog.jp/entry/2015/11/02/031218
http://herb.h.kobe-u.ac.jp/raspiinfo/raspiAP.html

AP設置して接続が不安定になったら読んでみようと思う(思うだけ)
https://community.netgear.com/t5/WiFi-Range-Extenders-Repeaters/WNAP320-Disconnects-clients-frequently/td-p/381449
http://forums.techarena.in/networking-security/1430491.htm

2016年4月10日日曜日

Carl Zeissが出してた「MTFの読み方」を読んでみた(3)

引き続きMTFについて。

光学系では明部と暗部の差が「contrast」(→明暗差)と呼ばれます。より一般的な定義に基づけば正弦波の明暗差は「modulation」(→直訳で「変調」だとしっくりこないけど適切な訳がないので「変調」とする)と呼ばれます。

なぜしっくり来ないかというと、電気系で「変調」と言えば正弦波(搬送波)に信号(被変調波)を乗せることを指します。そして変調した結果、搬送波は形状が変わります。たとえばAMなら振幅が時間変化していて、その包絡線が乗せられてる信号=被変調波です。FMなら周波数が時間変化していて、その周波数とキャリア周波数の差違が被変調波です。いずれ「変調」というと綺麗な正弦波を基準にして、振幅なり周波数なり位相がズレることと関連します。光学においては「変調された後の波」が「正弦波の明暗差」ということですが、正弦波で周波数も明暗差(振幅)も一定だと「変調されてない波」、電気系で言うところの搬送波と区別がつかないためです。

このようにmodulationという単語の定義はやや疑問が残りますが、ひとまず本文に戻ります。
被写体側の変調と像側の変調の比率をとったものが「modulation transfer」(→「変調伝達」)ということになっていますが、これは平たく言うと被写体側と像側のコントラストの伝達(コントラストの差)です。これが空間周波数に対して「関数」であることから、計測結果はmodulation transfer function (MTF)と呼ばれます。この数字は0と1の間になります(完璧に伝達されてれば1でまったく伝達されずに明暗差が一切現れなかったら0で、あとはその中間値)

少し話が変わりますが、写真家は明暗差をしばしばどのくらいの絞り段数に相当するか、それは我々の目が対数のスケールで関知するものと表現すると理に適っている、による表現になれています。この絞り段数による表現で50%のMTFはどのようなことになるでしょうか。たとえば6段相当の絵(1:64の明暗比)は3段相当の絵(1:8の明暗比)になるのか、それとも1:32の明暗比(5段相当)になるのでしょうか。実は両方とも間違っていて、6段相当1:64を50%のMTFに突っ込むと1.5段相当(1:2.9)になりますが、これはコントラストの定義によるものです。

contrast = (Max - Min) / (Max + Min)

次回は実際に数値を代入していきます。

2016年4月4日月曜日

Carl Zeissが出してた「MTFの読み方」を読んでみた(2)

今回はModulation Transfer(訳すと「変調伝達」かな?)について

なぜMTFが必要かというと、実際の像は有限個の点光源の集合体というよりも無限の点光源の集合体だからです。前者は星景ですが、この場合は分布関数(PSF)で評価できますが、後者の場合無限の点光源の集合で構成される像なので、PSFはほとんど役立たずになるからです。いわゆる典型的な写真は後者なのですが、これに対しても、PSFのように像の品質(像の善し悪し)を表す客観的な指標が必要です。

そこで使われるのが輝度が正弦波のように分布している(連続的で徐々に明暗が繰り返している)パターンです。このパターンはPSFが如何であっても像が再び正弦波になる(パターンと像の間が単純な関係性になる)ため使われます。

補足ですが、正弦波チャートが「一般的な像の代表」として使われる理由は、一般的な像は無限個の点光源の集合として考えることができると同時に、無限個の正弦波の集合としても考えることができるためです。これはフーリエ級数展開をすればわかりますが、いかなる像(点光源を含む)も無限個の異なる振幅と異なる周波数の組み合わせによって表現することができます。このため像をPSFで代表するか、正弦波で代表するかの違いだけで本質は同じです。PSFでは複数の収差がそれぞれ顔をだすので、どのような収差がどのようなPSFを持つのか知っている必要があります。一方でMTFでは複数の収差の総和だけが出てくるのでどの種類の収差が原因になっているかを追求することは難しくなります。つまりPSFではしばしば「実際にはあまり影響のない要素」まですべて明らかになってしまいPSFが複雑すぎて評価することが難しくなり、MTFではしばしば「実際に影響がある要素」が結果に表れず単純すぎて評価することが難しくなる傾向があります。それでもPSFであれば絞りを変化させたり点光源の大きさと波長を変えたときにPSFがどのように変化するかを丹念に観測していくことで、MTFであれば周波数を10, 20, 40 lp/mmだけでなくもっと多種多様な空間周波数で白色光以外にも緑や橙など複数の単色光を計測することで、それぞれ十分に深い考察や分析が可能なはずです。

さて話を戻すと、正弦波チャートの方向とその周波数は像側でも変化しません。変化するのは唯一明暗の強度差です。この理由はPSFの応用で、明部の光が暗部に重なるために暗部の黒が浮いてしまうためです。

5ページにある図は正弦波パターンの断面図の一例です。1 mmあたり20サイクルなので1サイクルは50 um、赤と青の曲線はそれぞれ赤点と青点を点光源として考えたときの輝度分布の断面図です。青点で示された位置における理想的な輝度分布は実際には青い曲線のようになります。この青い曲線を見ると±25 umの位置、理想的な輝度分布では谷になっている(→真っ黒になっている)箇所にも多少の光が分布していることが見て取れます。同様にして赤点における点光源を仮定して計算される輝度の分布は、その輝度こそ小さいものの-25 umに近いため青点を基準にした点光源からの分布よりも実質的に強いものになります。

つまり暗い場所(-25 umなど「谷」になっている箇所)における像側での輝度の強度は隣接する空間から漏れてくる輝度の合計値になっています。結果として像側における(変調された)強度分布(imageで表記されてる○印の明暗差)は弱くなってしまいます。正弦波チャートの暗い部分は(先に述べたように)諸収差によって明るくなり、また明るい部分は暗くなります。

今回はここまで。次回はMTFが落ちてくると何が起きるのか、複数の被写体側強度にたいする像側の強度という観点から解説していく箇所です。

2016年3月31日木曜日

Carl Zeissが出してた「MTFの読み方」を読んでみた(1)

まずはPoint Spread Funtion(PSF; 日本語だと「点拡がり関数」、すっごいダサい直訳)が不適切になる理由を理解しなければなりません。

収差を理論的な側面から理解するという観点からは、PSFという側面を見ることは良いことのように思います。形状とその大きさを見ればレンズから得られる像の特性を評価できることは事実です。ところが以下の1つの理由から、この比較は「そこまで良いものではない」ということが言えます。
  1. PSFの形状は条件次第でとても複雑になり、単純な説明をさせないことがあるため。特にデジカメのローパスフィルターは、それそのものがやや奇抜なPSFを有するので簡単には解析できない(PSFの解析の際には、それがたとえレンズのPSFでも一度「像」にする必要があるので、デジタルカメラを使って像を計測する場合はとても複雑な条件になる・3番目の理由で詳述)
    ※近年ではローパスフィルターが入ってないものもありますが、それでも像面、コマ収差、球面収差が複雑に絡んだPSFを理解することはとても大変でしょう
  2. PSFが分かったところで、実際の撮影シーンにこのPSFがそのまま適用できるようなものは少ないため。現実には天体撮影をする場合だけPSFがそのまま適用可能で、それ以外は「数多くのPSFが重なり合ってる状態」なのでPSFをいくつも配置し、それらの和を計算する必要があります。これは現実的ではありません。
  3. レンズを通して結像した像が人間の目に知覚される、一連の画像処理の流れは、次の章で述べるような方法によって、PSFによる解析よりもより自然で単純で美しく書き表せる。
最後の3.に書いてある「次の方法」というのはModulation Transfer(変調伝達)のことですが、これは次回改めて書きます。またMTFはModulation Transfer Functionの略です。

まとめると複数の収差(ザイデルの五収差と色収差)が、それぞれ違う大きさで複合的に現れてくる点光源によって光学系の善し悪しを評価することは困難であるということです。レンズの評価をするには、かならず像であり観測可能な状態である必要があります。この場合はレンズ単体の収差に加えて、像を得るためのデバイス(フイルムなりイメージセンサー)の特性も加味しなければなりません。

センサーやフイルムが違えば、同じレンズでも別のカメラで計測すれば別の結果となってしまいます。特に同じモデルでもローパスフィルターの作用をキャンセルしているものが設定されていれば(たとえばD800とD800Eであったり、5Dsと5DsRの関係)、それぞれにおけるPSFの結果は大きく異なることが予想されます。しかしながらこれらにおけるPSFの違いはレンズの違いを表しません(違いはあくまでセンサー構造の違いです)。

もちろんこのセンサーの違い(ローパスフィルターの有無)に起因するPSFの違いは、最終的な像の差違を生み出します(D800とD800Eの違い・デジカメwatchであったり、5Dsと5DsR・デジカメwatchでどのくらい違いがあるか検証しています)。しかしこれらの違いをPSF単独で見いだすことができるかどうか、というところが問題になってきます。特に私たちユーザーはPSFを示されても、一般的な被写体でどのような像が得られるかは予想することができません。

これらの事情からも、PSFは客観的な光学系の評価方法の1つでありながらも、一般撮影における像の状態を予想するためには適していないということができます(これがMTFが使われている理由)。

2016年3月30日水曜日

D810(A)のコマンドダイアルにバグ発見?【解決済み】

D810Aを弄ってたらふと気づいたんですけど、SとPモードでバグがあるようです。
バグじゃなくて仕様でした。でも改善の余地はあります。


具体的には(SモードとPモードで)接点付きレンズを装着している状態と、レンズ非装着(または接点なしレンズを装着してる状態)でメインとサブコマンドダイアルが入れ替わります。問題はレンズによって(接点の有無で)機能が入れ替わってしまうことです。しかもこの症状はMとAでは見られないので、バグと判断して間違いなさそうです。モードが変わってしまうのが原因です。SモードとPモードでレンズ非装着だと自動的にAモードになります。D810の取説115ページ(PDFバージョンでは139ページ)に記載があります。

D810だと同じ問題ないのかな?D810でも同じ問題が出ます。

【追記・ニコンへ問い合わせを送信しました】
いつもお世話になっております。

D810Aを使っているのですが、SモードとPモードにおいてのみ、接点付きのレンズを装着するとメインとサブコマンドダイアルの機能が反転してしまいます。たとえばSモードの場合、レンズ装着している状態でメイン:シャッター速度 サブ:ISO感度となっている場合は、レンズを外す(または接点なしのレンズを装着する)とメイン:ISO感度 サブ:シャッター速度となります。AモードとMモードでは反転しないのでバグかと思われますが、検証していただけますでしょうか。

撮影に今のところ支障は無いので急ぎませんが、バグでファームアップデートによって修正可能なものでしたら対応いただきたく存じます。

お忙しいところかと存じますが、よろしくお願いします。

【追記・発生条件の特定がほぼできました】
D810またはD810Aのカスタムメニューd8を「感度表示と簡易設定をする」に設定して、PまたはSにおいて接点付きのレンズが装着されてるか、それ以外の状態かによりメインとサブのコマンドダイアルが入れ替わります。PまたはSとAではISO感度のダイアルが入れ替わるので「逆転する」ように感じられるだけです(メインとサブを入れ替えるようにf9で設定している場合はSの時のみAに対してISO感度のダイアルが入れ替わる)。

【追記・ニコンから返事があり、問題が特定できました】
カスタムd8で「ISO感度表示と簡易設定をする」に設定すると空いてる軸がISO感度設定に割り当てられますが、これがAとSでは逆になります(絞り値とシャッター速度の設定をMモードと揃えてるため)。これでレンズ脱着するとAとSが切り替わるのでISO感度設定の割り当てが逆転します。このためAとSは常にISO感度設定は接点付きレンズの有無で逆転します。
それとは別にプログラムシフトとISO簡易設定は、なぜかf9のメイン・サブ入れ替えを行っても反転しません(バグ?w)ので、メインとサブを入れ替えるようにf9で設定している場合はPでは入れ替わらず、Sでのみ入れ替わります。

2016年3月29日火曜日

D5の低感度ダイナミックレンジが狭い理由の可能性

一部で噂になっているD5の低感度でのDRの狭さですが、もしかしたら基準感度がISO 1600になっていて、それ以下は「拡張感度」みたいなものなのかもしれません。

http://www.dpreview.com/news/9402203921/nikon-d5-shows-drop-in-dynamic-range

センサーの持つダイナミックレンジを最大限に生かせるのが「基本感度」なので、ISOいくつでしたっけ327万とかいうもはやイミフな領域にまで突入してるD5では低感度側でのDRをそこまで重視していない可能性は十分に考えられます。

実際にこれまでの機種でもISO 50でのDRはISO 100のそれに比べて狭いということが往々にしてあり、またこのときは白飛びが起きやすいということが同時に報告されています。今回のD5がこれと似たような白飛びのしやすさを示すのか気になるところ。TwitterのフォローにD5を発売日getした人がいるので聞いてみるか…

2016年3月28日月曜日

Carl Zeissが出してた「MTFの読み方」を読んでみた(序・その2)

(前回の続き)

・シグマ
https://www.sigma-photo.co.jp/new/new_topic.php?id=611
“MTF(Modulation Transfer Function)は、レンズ性能を評価する尺度のひとつで、被写体の持つコントラストを像面上でどれだけ忠実に再現できるかを空間周波数特性として表したものです。
図の横軸に像高(画面中心からの距離mm)をとり、縦軸にコントラスト値(最高値を1)を示したものです。
MTFには光の波動的性質を考慮した「波動光学的MTF」と考慮しない「幾何光学的MTF」があります。
光の波動的性質は光の回折現象として現れますが、回折現象はF値が大きくなる(絞り込む)ほど顕著で、
像の解像度を低下させる原因になっています。また、回折現象は開放状態でも発生しており、弊社では、当初から実際の撮影データに近い「波動光学的MTF」を掲載しております。
一方、光の波動的性質を考慮しないMTFは「幾何光学的MTF」と呼ばれ、簡易的に計算できるメリットがあります。しかし、回折現象を考慮しないためF値が大きくなるほど実写性能よりも値が高くなる傾向を持っています。”

これは波動光学的MTFと幾何光学的MTFの違いについて、です。このほかに

“このMTF曲線は、絞り開放時の空間周波数10本/mm(1ミリの中に白黒の組が10組)に対応する曲線を赤線で、空間周波数30本/mm(1ミリの中に 白黒の組が30組)に対応する曲線を緑線で示しています。10本/mm の曲線が高いほど(1に近いほど)コントラストがよくヌケのよいレンズとなり、30本/mmの曲線が高いほど(1に近いほど)高解像度でシャープなレンズ といえます。また、S方向(サジタル方向:放射方向)とM方向(メリジオナル方向:同心円方向)の特性が揃っているほど自然な描写が得られボケ味のよいレ ンズとなります”

という記載がありますが、いずれたいした話はしていません。

・トキナー
http://www.kenko-tokina.co.jp/faq/0238.html
“被写体の持つコントラストを像面上でどのくらい再現できるかを表すものです。”

手抜きしすぎ

・タムロン
http://www.tamron.jp/product/lenses/a012.html (「MTFの見方」をクリックすると表示)
“被写体の持つコントラストを、レンズを通してどの程度忠実に再現できるかを表したのがMTF(Modulation Transfer Function)曲線図です。
MTF曲線図の10本/mm(低周波)のカーブが1に近いほどコントラストの再現性がよく、ヌケの良いレンズとなり、30本/mm(高周波)のカーブが1に近いほど解像性のよいシャープなレンズとなります。
また、画面の放射方向(サジタル・実線)と円周方向(メリジオナル・破線)によっても、カーブが異なります。
シャープで抜けがよく、画面全体で均質な性能を得るには、それぞれのカーブのバランスが取れていることが大切です。
なお、レンズ性能は、ボケ味や各種収差の状況など、MTF曲線図だけでは表せない側面もあります。MTF曲線図は、レンズ性能を表す尺度のひとつとしてご利用いただけます。 ”

相変わらず生ぬるい表記で、イマイチ当を得ません。

・コシナ
※Carl ZeissとZEISS銘のレンズのみチャートを公表し、読み方は記載なし

・Carl Zeiss
詳細データを公表
How to Read MTF Curves - Zeiss
https://www.zeiss.com/content/dam/Photography/new/pdf/en/cln_archiv/cln30_en_web_special_mtf_01.pdf

そこで次回以降、唯一のまともな(?)記載がされてるCarl ZeissのPDFファイルを参考に、どうやってMTFチャートは活用されうるのか検討していきます。

Carl Zeissが出してた「MTFの読み方」を読んでみた(序・その1)

MTFチャートって各メーカーが公表していますが、読み方はよく分かりません。もちろんおおざっぱには書いてありますが、詳細が不足していてまったく役に立ちません。

・キヤノン
http://cweb.canon.jp/ef/knowledge/index.html
“10本/mmと30本/mmのMTF特性が示されています。MTF特性図上の10本/mmのカーブが1に近いほどコントラスト特性がよく、ヌケの良いレン ズとなり、30本/mmのカーブが1に近いほど高解像力を備えたシャープなレンズとなります。シャープで抜けのよい高性能レンズであるためには、両者でバ ランスが取れていることが大切ですが、一般的に10本/mmのMTF特性が0.8以上あれば優秀なレンズ、0.6以上あれば満足できる画質が得られると言われています。”

メーカーのくせに「○○であれば満足できる画質が得られると言われています。」なんてものすごい歯切れが悪い言い回しです。しかもこの表現はデジタル一眼レフが登場する前から脈々と受け継がれたもので、本当に信じて良いのだろうかと疑いを持ってしまいます。 サジタルとメリジオナルの違いも一切触れられてないし、これを見てもさっぱりわかりません。

キヤノンの公表しているMTFチャートで唯一評価できる点は、絞り開放だけでなく絞った状態のチャートも掲載していることです。この比較があれば、レンズの特性が絞りを絞り込むことでどの程度変化するかが分かります。特に大口径単焦点レンズで「開放はちょっとフワッと、絞り込むとスパッと写す」ようなレンズでは、この比較がないと「開放はフワッと写る、じゃあ絞ったらどうなるんだ」ってなってしまいます。

・ニコン
http://www.nikon-image.com/products/lens/mtf.html
“軸外像高では非点収差の影響でS方向(サジタル方向:放射方向)とM方向(メリジオナル方向:同心円方向)で、コントラストの変化が異なってきます。一般 に、10本/mm の曲線が1に近いほどコントラストがよくヌケの良いレンズになり、30本/mmの数値が高いほど高解像なレンズといえます。”

サジタルとメリジオナルの違いに言及しているのは良いのですが、その原因は常に非点収差とは限りません。たとえば倍率色収差が出ている場合は、放射方向は影響を受けない一方で同心円方向は影響を受けます(色にじみが白黒チャートの濃淡に影響を与える)。

ニコンの問題点は絞り開放しか掲載していないので、「中庸な口径で絞り開放からシャープなレンズ」のほうが「欲張った大口径で、絞り開放では少し甘いが絞ると収差が減るレンズ」よりも良く見えてしまうことです。

・ペンタックス
※多くのレンズでMTFチャートは載ってない

・ソニー
http://www.sony.jp/ichigan/products/SAL50F18/feature_1.html
“MTFはレンズのコントラスト再現性を示すレンズ性能評価方法のひとつ。撮像面上で画像がどれだけ被写体を忠実に再現しているかを、周波数特性で表現しま す。MTF特性図は、横軸が画面中心からの距離(mm)、縦軸がコントラストとなっており、また、MTF特性は代表的な空間周波数(10本/mm、30本 /mm)について、方向(放射線状:R、同心円状:T)、絞り値(開放、F8)の条件により表されています。”

キヤノン並の説明です。計測もキヤノンと同等で、絞り開放と絞った状態の両方を載せてるのはいいのですが、肝心の説明がスカスカです。

・オリンパス(フォーサーズ陣営)
http://www.four-thirds.org/jp/special/lens_knowledge.html
“Modulation Transfer Function(MTF)曲線は、レンズ性能を評価する指標のひとつで、被写体の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを周波数特性によって表したものです。
MTF曲線は、縦軸にコントラスト再現率(%)、横軸に画面中心からの距離(mm)を示し、放射線方向のS(Sagittal)と同心円方向のM(Meridional)の2曲線で評価します。
下記のMTF曲線図は、1mmに20本の正弦波と、60本の正弦波がレンズを介して、そのコントラストをどこまで再現できるのかを表しています。一般に、 低周波の曲線が100%に近いほどコントラストの良いレンズで、高周波の数値が高いほど高解像度なレンズと言えます。
評価する周波数の設定は、各社の設計ノウハウによって異なります。”

正弦波の数が他の2倍になっているのは、センサーサイズが一片あたり半分なので、同じサイズに出力される場合だと等価の空間周波数が2倍になるためです。この説明がないのはイマイチで、他の説明はキヤノン並です。

・富士フイルム
※MTFチャートが載ってるのに、解説がない
(次回に続く)

2016年3月14日月曜日

Modulation Transfer Function

Modulation Transfer Function (MTF)の考え方は電気系の伝達関数がベースになっています。電気系では横軸が時間で縦軸が振幅です。光学系では横軸が位置で縦軸が振幅です。

電気系で信号がLowからHighに立ち上がる(またはその逆の)過渡応答、いわゆるスルーレートが定義されているように光学系でもスルーレートを考えてみます。ただし光学系では横軸が時間ではなく位置になるので、スルーレートも時間ではなく位置に関するものになります。


電気信号がHighからLowに変化する状態は、明るさが白から黒に変化する状態に対応します。このとき理想の波形に対して実際の波形は、しばしば横軸方向に大きな幅を持ち、理想的には直角に落ち込むところで実際にはもっと緩い角度で落ちていきます。。電気信号で言えば立ち下がりがとても遅い状態です。光学的には白から黒に向かうとき、キレが悪くフレアを伴うような状態です。これは何を示しているかというと、黒い背景の中に存在する点光源が、理想的には点になるところで実際にはより大きな面積になってしまうことを示しています。この様子は夜景や星景の撮影をした経験があれば感覚的に分かるかと思います。

逆は少し紛らわしいです。電気信号でLowからHighに遷移する時の信号の傾きは、理想値(直角)よりも小さくなり、これは光学系でも同じです。ただし電気系だと応答が遅れるところ、光学系だと応答が進むと考えられます。電気系ではLow→Highに切り替えるのに時間がかかる一方で、光学系では明るいものが暗いものに影響を及ぼすため、基準になる位置が違っています。電気系では切り替え始める時刻が基準になりますが、光学系では明るい位置が基準でそっからさかのぼって暗い側に影響を及ぼします。ちょうど先に述べた明るい部分から暗い部分に遷移する状況を左右反転して考えている状況です。繰り返しですが、電気系では横軸が時間ですが光学系では横軸が位置なので、電気系で置き換えるとあたかも「時間をさかのぼっている」ように見えることに注意してください。電気系は時間に対する応答(横軸の増加に対して縦軸が影響を受ける)一方で光学系は明るさに対する位置への影響(縦軸の変化に対して横軸が影響を受ける)ということです。

線の太さ

解像感と解像度はたぶん違うもので、レンズはどうやら解像感重視と解像度重視の設計が可能であろうということが考察されました。レンズの評価で線が太い or 線が細いという表現がありますが、これはおそらく解像感と解像度に関係ありそうです。

線が太いレンズは、解像感重視の設計だと考えられます。これが正しければ「写っている線がくっきりはっきりしているが、細かい部分は潰れてしまって写らない」です。このため画面を構成できる線は太いものばかりで、しかもその線は背景に対する明暗差がしっかり出てきます。くっきりはっきり、太い線ばかりで構成されているので「線が太い」という感想を持ちます。

一方で線が細いレンズは、解像度重視の設計だと考えられます。言い換えると低周波数の応答はそこまで良くないけど、高周波数の成分までしっかり描写するレンズです。このため線が太いレンズでくっきりはっきりしていた太い線はコントラストが低下しているので滲んだようになります。しかしそれよりもさらに細い線も、コントラストは低下しているものの潰れることなく写っているような状況になると考えられます。実写では、ぱっと見「あれ、甘くない?」と思うのですがよくよく観察すると「ああ、ここまでちゃんと写ってるのか」というタイプです。思ったよりも細い線がちゃんと写ってるので「線が細い」という感想につながるのだろうと考えられます。

どちらがいいのかは状況次第ですが、一つだけ明確なのは低周波数での応答が優れ、高周波でも応答が優れているレンズに勝るものはないということです。ただし現実では費用や光学系の大きさ重さの制約、また一般的にレンズは絞れば写りが良くなるので開放から広域に亘って素晴らしい応答を示すレンズは少ないものと思われます。

解像感

前回に定義した通り、解像力とは閾値のコントラストを割り込む空間周波数で、この閾値は観測者や条件によって変化します。言うまでもなく、この考え方は閾値が10%でなくても、たとえば5%でも20%でも成り立ちます。

ただし、個々のレンズによって空間周波数を連続的に変化させたときのコントラスト応答カーブが異なるので次のようなことが起こりえます。閾値が5%としたとき、つまりコントラスト5%を割り込む空間周波数はレンズAのほう がレンズBよりも高い。一方で閾値が20%としたとき、つまりコントラスト20%を割り込む空間周波数はレンズAよりもレンズBのほうが高いという状況です。こうなると観測者が閾値に5%を採用すればレンズAのほうが「高解像度」で、閾値が20%だとレンズBのほうが「高解像度」となります。

ここで解像感を定義します。解像感は「ある空間周波数以下におけるコントラストの強さ」とします。解像度のときと比べて順序が逆で、まず基準の空間周波数が存在して、そのときのコントラストを見ていたことに注意してください。どのくらいの空間周波数と基準とするかは、これまた観測者や観測条件(拡大率)によって大きく異なるものとします。もしよい良い定義が考えられうる場合はコメントしてください。

先の例で出てきたレンズがどのような 描写になるか考えてみます。話を単純にするために、

レンズAは10 lpmmで70%, 20 lpmmで40%, 30 lpmmで30%, 50 lpmmで20%, 70 lpmmで15%, 100 lpmmで10%, 200 lpmmで8%, 300 lpmmで7%, 500 lpmmで5%
レンズBは10 lpmmで95%, 20 lpmmで80%, 30 lpmmで70%, 50 lpmmで50%, 70 lpmmで20%, 100 lpmmで10%, 200 lpmmで5%, 300 lpmm以降で1%未満

という応答をするものとします。言い換えると100 lpmm未満ではレンズBのほうが高コントラストで、100 lpmm以上ではレンズAのほうが高コントラストという条件です。

また観測者は50 lpmm以下のコントラストでレンズの解像感を判断し、解像度の判定はコントラスト5%に達する空間周波数するものとします。このとき解像感ではレンズBのほうが優れるが、解像度はレンズAのほうが優れるということになります。これがいわゆるコントラスト(解像感)重視と解像度重視の違いになっていると考えています。間違っている可能性はありますが、一つの考え方としては興味深いものに思います。

解像度

前回は解像とは2点間の明暗差(コントラスト)を知覚できている状態と定義しました。繰り返しますが、これは観測者に依存します。このためレンズの絶対的な解像力について言及しているものは、解像力の定義がされてなければ参考になりません。誰がどのように観測して、コントラスト何パーセントまでを「解像」と定義するかによって、同じレンズでも解像力(lpmm)は変わってしまいます。

ただし同じ観測者が二つのレンズを同一条件下で「相対的にAよりBのほうが解像力がある」という表現をしていれば参考にできる可能性があります。それでも必ずではありません。入力信号である白黒正弦波チャートの明暗差が実際の条件に即しており、その明暗差が極端に高くなく、また低くないことが第一の条件です。次に観測する際の閾値がこれまた高すぎず、低すぎずに、実際に写真を鑑賞するときに生じる閾値に近い条件であることです。

閾値は主観的なので注意が必要ですが、ここで仮に閾値がコントラストが10%になる点だったとします。そして理想レンズに対して白黒正弦波を、空間周波数を連続的に変化させて入力(撮影)したときにどのような像が得られるか考えてみます。理想的なレンズであっても回折が存在するので、空間周波数が極端に高くなった(→白黒のパターンが密になってる)状態では白黒正弦波が綺麗に出てきません。つまり、空間周波数を低い側から高い側に連続的に変化させたとき、ある周波数で「白黒のコントラストが10%になる箇所」が存在します。

実際のレンズは収差があるので、より低い空間周波数でコントラスト10%を割り込みます。そしてレンズによってその周波数は異なり、解像力はレンズによって異なると言うことになります。もちろん収差状況が異なる中心と周辺では、同じレンズでも解像力(←正弦波チャートのコントラストが10%を割り込む空間周波数)は異なります。

コントラスト

レンズでしばし気になるのが「解像度」
でも解像度ってそもそも何?というのがこの記事を書くことにした動機です。

個人的な考えでは解像度はコントラストによって定義されます。両者は切っても切れない関係なのですが、やや紛らわしい点は画像処理ソフト(GIMPとか)で「コントラスト調整」という項目で、これは「画像全体での最も明るい部分と最も暗い部分の差を調整する」ものですが話がとても面倒になってしまう(*)ので、今回は「なかったもの」として無視します。

話を解像度に直結するコントラストに戻します。被写体側に存在する明暗が像側でも再現されていれば「解像している」と判断します。まずは空間周波数やレンズを問わずに、一般的な状況を考えます。明るさが正弦波的に変化する白黒の組を写した時、この正弦波がちゃんと(明瞭に)写っていれば「解像する」と言い、潰れて完全なグレーになってしまったら「解像しない」と言うものとします。

このとき、これら2つの間どこかに「写ってはいるんだけどかなり目を凝らさないと分からない、ぱっと見たところではぼやけてるように感じられる」という状態が定義できます。今回はこれを「その白黒パターンを解像できる限界」と定義します。なおこの定義を使う場合は「ぱっと見たところではぼやけているように“感じられる”」なので、観測者に依存することには留意する必要があります。人によって「ぼやけるように感じるコントラストの最大値」、言い換えてわかりやすくすると「くっきり写ってると感じるコントラストの最小値」は人によります。この値を閾値とします。観測者が同一で、観測条件(照明)等が揃っていれば、この閾値は変わらないものとします。

これで空間周波数やレンズの種類を問わずに「解像する」と「解像しない」の境目、閾値が定義できました。解像するということは、2点間の明暗差(コントラスト)が知覚できることを指します。


(*)GIMP等におけるコントラスト調整は、条件によって解像に影響を及ぼす場合と及ぼさない場合があります。このため現時点で扱ってしまうと無意味に話が込み入ります。一通り話が済んだ後で機会があったら触れるようにしますが、今の時点ではコントラスト調整のことは別物として扱ってください。

2016年3月7日月曜日

欲しいものリスト

普段は買いたいもの(新品・中古を問わず)があっても、それが売れてしまうことを防ぐために書かないのですが、今回は例外。


・ラズパイとそのモニタ
→これは遊び用っていうのもあるけど、それより日本にいる間に車の中で常にパソコンを使っていられるようにするために使いたい。ラップトップもあるんだけど、何となく使ってみたい。うまくすればタブレットみたいにできるはず。 ラズパイ2BとIGZOのフルHD液晶にしたい。

・Really Right Stuffのレンズサポーター
→望遠レンズを装着するときに安定性を増すもの、というのが本来の使い方ですが今回はそれに加えてマウントに負荷をかけないための部品として使いたい。
すっごいおおざっぱに言うとこれのさらに拡張版を検討しています。まず
http://www.reallyrightstuff.com/CB-10-Package-CB-10-and-Mini-Clamps
http://www.reallyrightstuff.com/MPR-End-Rail-Package
この2点を連結して先の「Kennan Ward Super-Tele Package」の小さい版を構成します。これでD810AにM* 300を装着した状態には対応できるはず(ただし三脚座の高さとボディのクランプの高さによっては不適合だけど、これはなんとかする)。長さはそんなにいらないのでCB-10で問題なし。

そして次に、D810AにFA 645 200を装着したときのために、Y字サポートを追加
http://www.reallyrightstuff.com/CB-YS-Long-Lens-Support
これでCB-10にボディ、Y字サポートはレンズへ。Y字サポートはクランプで容易に脱着できるから、組み合わせに応じてY字サポートとエンドレールパッケージを切り替えればOK

最終的にはクランプ
http://www.reallyrightstuff.com/B2-mAS-38mm-Screw-knob-clamp-with-1-4-20-screw
これを追加して、両側にボディクランプとY字サポートを自由自在に脱着できるようにするのが目標

レンズの構成に迷う

なんとも贅沢な話なのですけども、どうしても荷物の制限がある(どんなに頑張っても機内に持ち込めるのは20 kgまで・もちろんリュックやパソコン込み)ので最適化しておかないといけません。

(1) D810Aに組み合わせる大口径単焦点
Distagon 21, Distagon 35, Apo Sonnar 135

これは迷いなく決められます。

(2) 67でも645DでもD810Aでも使える望遠
67 M* 300 ED (IF)

これも迷いはありません。問題はこっから

2016年3月5日土曜日

ディーゼルのNOx問題

前にも一度とりあげた「VWの不正問題は、たしかにVWは問題だけれど他のメーカーに問題がないというわけではない」件について、その後の進展があったからまとめておきます。

国交省からの発表は以下のPDFを見てください。
排出ガス路上走行試験等結果取りまとめ - 国土交通省・環境省
排出ガス路上走行試験等調査概要及び検証方法 - 国土交通省・環境省

1, VW不正が発覚(2015年9月)
テスト条件を検知して排ガス浄化装置を全力で稼働させた上でテストをパスし、実際の走行ではこの浄化装置を無効化していたというのが問題の発端でした。
ここでも9月にまとめてます
http://brwafe2.blogspot.ca/2015/09/blog-post_25.html

2, 他のメーカーも環境基準値を超えるNOx排出の疑いはかかっていた
VWはテスト条件だけを検知して、このときに普段とまったく違う動作をしていたため明確に問題になったのですが、他のメーカーも環境基準値より多くの有害物質を出している可能性はありました。もちろんデフィートツール搭載してないのですが、かといって複数の運転条件で必ずいつも環境基準値を下回れるとは限らない(→上回る可能性もある・というかまず上回っている)という状況でした。
NOxを出すのはVWのディーゼルだけか? - 自動車評論家 国沢光宏

2016年2月29日月曜日

保護フィルターどうしよう

とっても悩んでます。

只見線の撮影でたまに吹雪に見舞われるのですが、このときにブロワーで簡単に雪が飛ばせないと撮影そのものができません。このため撥水のコーティングは必須です。また、こういう厳しい条件でも列車を真正面から撮影したりするのでフィルターの反射率の低さが重要です。

撥水フィルターだと水滴を強力に弾くので多少であれば雪がついてもブロワーで吹っ飛ばせます。前玉むきだしだとフッ素コーティングでもない限り、これは無理です。しかも清掃は大変なので、次々に撮影地を移動して撮る場合はメンテナンスに苦労します。さらに悪いことに移動するときに下手にメンテしようとすると逆に結露して状況が悪化する恐れまであります(特に冬)。結露の怖いところは内部にまで影響を及ぼしうるところです。

反射率は画面内に強い点光源(たとえばヘッドライト)があるときに大きな差を生みます。反射率の大小に限らず、点光源があればどんなフィルターでもゴーストが出ます。これは事実です。吹雪いてなければフィルターを外すのが一番なのですが、いつもこうはいきません。ここで反射率が重要になってきますが、旧来は1.5%だった反射率が最近は0.5%だったり0.3%と下がっています。「たかだか1%しか違わないじゃん!」ですが、それでも出てしまうゴーストの明るさは反射率が基準になるので、1.5%と0.5%だと1/3くらいに、0.5%と0.3%でも「明るさは半分近くになる」ということらしいです。

この撥水かつ低反射率(0.3%)なフィルターは、たとえばマルミのEXUSかハクバのXC-PROあるいはケンコーのZéta Quintあたり。いずれも値段が高いのですが、上に書いたとおりで使う場面がそこまで多くないのでわざわざ全部のレンズに装備する気にならないです。どうしよう?

2016年2月18日木曜日

PENTAX K-1アメリカで正式に発表

ついに発表になりました。
http://us.ricoh-imaging.com/2016/02/ricoh-defines-full-frame-benchmark-with-new-pentax-full-frame-dslr-offering/
本社はデンバーなんですね(いつもJST基準で真夜中にメールが来るのか!)

目玉とされている項目は以下の9つです
  1. 36.4 MP(D810と似てる)のローパス(AA)フィルターレスセンサー
  2. 新世代の5軸のSR IIは(必要に応じて)ローパスフィルタ(AAフィルタ)の役割も果たし、Pixel Shift Resolution Systemを搭載、また従来通りアストロトレーサーなども利用可能
  3. 可動液晶(記述されてる“35 degrees of horizontal and 44 degrees of vertical adjustment can be achieved”って実際にどのくらい便利なのか気になります)
  4. SAFOX 12の33点フォーカス(25点がクロス)
  5. リアルタイムのシーン分析機能(機能向上とは書いてあるものの、具体的には不明)
  6. ファインダーは約0.7倍で、100%近くの視野率
  7. 最大連写可能枚数はRAWで17枚、最高品質のJPEGで70枚で、共に4.4 fps
  8. 操作性を向上するいくつかのLEDライト(暗い条件で操作をアシスト・4つほどある模様)や、誤操作を防ぐキーロック機能など
  9. 小型で堅牢、防塵で耐候性・耐寒性を備えた本体

    2016年2月16日火曜日

    GR II Silver Edition登場&GM-1

    ちょっと素敵な風合いのカメラが出ました。
    (メーカー)
    http://news.ricoh-imaging.co.jp/rim_info/2016/20160216_010413.html
    (デジカメwatch)
    http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20160216_743676.html

    僕はGR Limitedの緑の感じが「カメラっぽくないアクセサリとして持ち運べる」という点で好きですが、カメラとして考えるとこのシルバーは魅力があります。単なる銀色の塗装ではなく、
    しぶき粒が残るよう散らして塗装”(デジカメwatchより)
    とのことですし、画像を見ても良さそう。

    そんなことより、一緒に発表された「マクロコンバージョンレンズ(GM-1)」のほうが気になります。GR IIだけでなくGRのほうもファーム更新で対応するようで、最新ファームは以下から落とせます。

    GR IIはこちら
    http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/support/download/digital/gr2_s.html
    GRはこちら
    http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/support/download/digital/gr_s.html

    今、手元にはマクロレンズが無い(Apo Sonnar 2/135が0.25倍、あとは105 mm F4をPB-4で使えばマクロ撮影できますが機動力が無い)ので、このコンバージョンレンズは検討に値するかも。

    Milvus 35は像面湾曲が残っているようだ

    Milvusじゃない、いわゆるClassicのDistagon 2/35 ZFを持っているのですが、これは像面湾曲が割と大きくあります。近接での撮影で良好な描写にするためのものかと思いますが、3 mを超える領域だと画面周辺のピントが手前になります。その結果、中心はピントが来てるのに周辺ではピントが手前でボケてしまうということがいくどとなくありました。

    Milvusになったので、もしかしたらこれが解消するかもしれないと思いましたが、この作例を見る限りまったく改善されてないようです。
    http://www.photographyblog.com/previews/zeiss_milvus_35mm_f2_photos/

    この中で最後のほうにある、1/40s · f/4 · 33mm · ISO 20というテーブルの画像を見てみると像面湾曲の様子が分かります。まず中心部を見るとややピントが手前であるように見えますが、ほぼピントが来ています。ちょうどおじさまが二人座っている右側にあるテーブルです。

    2016年2月15日月曜日

    コシナはColor Skopar 20とColor Skopar 28を生産終了

    一眼レフ向けのパンケーキ3兄弟のうち、20/3.5と28/2.8が(ニコンマウントの)生産終了を告知しました(EFマウントはすでに生産終了済み)。
    これで残りはUltron 40/2とNokton 58/1.4(共にニコンマウント)のみ

    http://www.cosina.co.jp/seihin/voigt/s-shuryo.html
    ≪2016≫
    ・COLOR-SKOPAR 20mm F3.5 SL II N Aspherical Ai-S
    ・COLOR-SKOPAR 28mm F2.8 SL II N Aspherical Ai-S
    先だってレンズフードのLH-20N, LH-28N, LH-40Nの生産終了を案内していたので、レンズだけ生産するわけがないと思っていましたが、やはりその通りのようでした。

    カラースコパー20に関してはDistagon 2.8/21よりも逆光に強いレンズで、解像はさすがのDistagon 2.8/21でしたが小型軽量も相まって良いレンズでした。カラースコパー28は、ついに試す機会すら無かったのでどんな描写かは分かりませんが、Ultron 40と同じ寸法・質量で旅行には良さそうだと思っていました。

    おそらくNokton 58は残りますが、フードが生産終了済みのUltron 40は近々ディスコンになりそう。

    D810Aの高感度は好感度が高い

    D810Aの高感度性能におけるカラーノイズが、どうやらD810(無印)よりも1段から2段相当ほど少ない(D810AでISO 3200だとD810でISO 1600ほど、同ISO 12800で3200ほど)という印象があります。最初に「こんなに違うのか」って思ったのはここのページで、D800Eは論外としてもD810とD810Aは「別物」という印象をうけました。黒に浮くノイズは目立ちやすいのですが、それでも違いがあります。続いて見つけたこのページでも、やはり黒に浮くノイズの量が違うので、どうやら別物ではないだろうかというのが現時点での結論です。なおこのページにおける比較は、NRの設定が異なっているので無効です(さすがにここまでは差が出ないはず)。またD810AとD810の比較(機能を含めたもの)はこのページにまとめられています。

    実際にベース感度がD810は64でD810Aは200なので、それぞれのベース感度で同じS/Nならば高感度(というか同じISO感度)でS/Nが異なるのは十分に考えられること。ただ実際にサイドバイサイドで確かめたわけではないので、真偽は不明です。

    2016年2月10日水曜日

    ペンタックスの67 - 645アダプタがレンズから外せなくなった

    645Dは年末に軽微な不調を呈したものの、それ以降は安定して動作しています。この645Dに似合う67レンズがとても多いので純正のアダプタを使って積極的に活用しているのですが、なんと本日アダプタがレンズに引っかかって外れなくなってしまいました。簡単に解決しましたので記事にします。

    症状としては脱着ボタンを押してるのに完全に押し込めないため、ピンがレンズマウントにある穴にハマってアダプタが外せなくなっている状態。


    この黒いボタンを押しても銀色のピンがちゃんと引っ込まない状態です。

    2016年2月6日土曜日

    手持ちの機材まとめ(ペンタックス中判レンズ)

    ペンタックス67系
    1. smc PENTAX 67 55 mm F4 92.5×78.5 (mm) 725 (g) 125,000円(税別)
      • 67レンズ群でも特に評判が高く、645Dでもバッチリの描写
      • 645 55/2.8より寄れるし、周辺の倍率色収差が少ない

    2016年1月31日日曜日

    Capture One Pro で一括現像ができない

    とっても簡単な解決策なんだけど、こういう仕様にした理由は何かあるのでしょうか?

    「複数のデータが一括で現像できない(1枚ずつしか現像できない)」
    http://phaseone.seesaa.net/article/238982878.html 

    何かの拍子に押してしまっただけだと思うのですが、かなり長い間これで悩んでいました。複数画像をCtrlで選択 or Shiftで範囲一括選択して、現像ボタン(歯車アイコン)を押しても、最後に選択した1枚しか処理されずに困っていたのです。複数選択するのは、当然ながらその選択したすべての画像を編集または現像したいためなので、それを防止する設定があるのは本当に不可解です。

    2016年1月17日日曜日

    Capture One Proだと紅葉の色が出しやすい?

    これまではLightroom 5.7を使っていたのですが、D810Aがサポートされてない(D810はサポートされてるので、やっぱり中身というか感度とか色の感じは別物なのではないかと思ってしまいます)のでCapture One Proに乗り換えました。UIとかが違うので、単純には比較できないのですが、どうもオレンジとか黄色がギラギラした色では無く落ち着いた(しかし彩度の高い)色にしやすいような気がします。



    気のせいかなとも思いますが、どうもギラギラさせずに彩度を高めにするのが簡単というか、そういう色を出しやすいように感じています。

    【追記】Lightroomを使って編集してみました。