2018年11月20日火曜日

Carl Zeiss Distagon T* 2,8/21 ZFの緑の色かぶり

なんとなく周辺部で緑に色かぶりしている気がする。地面の白の色が、左右の端ですこし緑になっている印象です。
以前に行ったD800でのテストでも同じように緑になった記憶があります。

Carl Zeiss Distagon T* 2,8/21 ZF lens test

どうやらMilvusでこの緑かぶりが低減されているようなので、気になる人はそちらを使った方が良さそうです。
The Milvus 21/2.8 lens coatings also reduce the tendency to a cyan color cast in the outer zones that is seen with the ZF.2/ZE 21/2.8 Distagon (such as on snow scenes).


2018年11月13日火曜日

D810Aの設定ファイル

D810Aの設定ファイル (NCSETUPI.BIN) の内容です。
記載内容、またその内容を元にして得られた結果の一切に、著者は責任を持ちません。
At your own risk.
  • 機種名 (NIKON   D810A): 0-C
    • ファイル名設定: 
      • Aが324から326
      • Bが328から32A
      • Cが32Cから32E
      • Dが330から332
    ここまではバイナリエディタで見ればそのまま分かるので簡単です。


    2018年11月11日日曜日

    D810Aの設定ファイル・ピクチャーコントロール

    先日から少しずつですが設定ファイルの中身を見ています。すべて完成したらまとめ直しますが、現在の進捗ということで。

    記載内容、またその内容を元にして得られた結果の一切に、著者は責任を持ちません。At your own risk.

    2018年11月7日水曜日

    Carl Zeiss Distagon T* 2,8/25 ZF.2 レビュー(3)

    前々回そして前回とDistagon 2,8/25の描写を、遠景で見てみました。今回は前々回に少し触れた中距離~近景でどのような描写になるかです。まずは中距離での撮影です。はっきり覚えていませんが、だいたい1~2 mくらいだったと思います。

    _DSC4941

    絞り開放のF2.8でも中央部はまあ普通に写りますが、まず画面の左右中央を、上から画面中央を経て下まで見てみましょう。俯瞰している図ですのでいくら25 mmとはいえF2.8では被写界深度は画面全体をカバーするのに十分なものではありません。このため画面の上も下もボケています。次に注目は画面の上辺で、この左(左上)から右(右上)まで見れば分かる通り、なんと角ではピントが合っているかのような描写になっています。多くのレンズは画面の周辺部ほどピントが「手前に」来るように見えるのですが、このレンズの場合は真逆で「奥に」行ってしまうように見えます。

    また画面の中央から水平方向に左右へ向かって見ていくと、撮影距離が同じなのに流れていくような様子が見て取れますが、これこそがチャート分析で大きくスコアを落とす原因と思われます。無限遠しか使わないか、寄るときは画面の中心しか重視しないような撮影では良好な描写を示すことが期待されますが、1 mくらいから手前で画面全体でのまとまりを期待する場合はこのレンズよりDistagon 2/25のほうが良い描写になると思われます。

    ところでこのレンズの最短撮影距離は17 cmでワーキングディスタンスはたったの6 cmと、かなり寄れるレンズです。最大像倍率は1:2.3なので0.435倍です。
    Focusing range 0,17 m (6.69") – ∞
    Free working distance 0,06 m (2.36") – ∞
    Image ratio at minimum object distance 1 : 2.3
    この最短撮影距離0.17 mというのはコンタレックスのDistagon 2,8/25のスペックと同一なので、狙って設定した値かもしれません。
    カタログスペックに限らず、外観においてもClassicやZMにおけるクロームメッキ仕様のフィルタースレッドや、ZMのピントリングにおける指かかりなど、コンタレックスのレンズを思い浮かべる要素があります。
    外観デザインは1960年代に西ドイツを代表する超高級一眼レフであったツァイス・イコンのコンタレックス用交換レンズにかなり似たイメージである。特に先端部の銀色のクロームメッキされたバヨネット式シェード(フードのことをコシナ・ツァイス製品はシェードと呼ぶ)取り付け部は、まさにコンタレックス用レンズのデザイン上の特徴であった部分で、これはZMマウントシリーズのレンズ群と共通だ。 
    外観デザインは一見するとオーソドックスなものであるが、ピントリングのデザインは、'60年代に西ドイツを代表する超高級一眼レフであったツァイス・イコンのコンタレックスの交換レンズによく似たものになっている。鏡胴下側に一カ所出っ張りがあるが、この形状もコンタレックスのものである。
    ところで先の商品紹介のページでDistagonタイプ(=逆望遠型)の一般的な説明として
    Even with longer focal lengths, the high-performance Distagon optical design enables consistently good correction all the way to the corners of the image and very low field curvature.
    とあるのはなんとも言えない気分です。ともかくレンズの近接性能を最大限に生かすためにかなり寄って撮ってみました。具体的な撮影距離は覚えていませんがだいたい0.2 mくらい、つまり焦点距離が同じためよく比較対象にされているDistagon 2/25では(少なくとも中間リングなどを使わずにレンズ単体では)達成不可能な撮影距離です。

    _DSC4955

    この例では絞りはF8.0とF2.8から3段も絞り込んでいるのですが、このレンズなんとフローティングなしの全群繰り出しなのが災いして、寄ったときは周辺がとてもスゴい描写になってしまいます。中央から隅々までよく見てみれば分かりますが、流れがないのは画面の中心のごく一部の領域のみで、周辺部は容赦なく流れたような描写になってしまいます。画面中心は良いのですが、ちょっとでもズレるとかなり派手に流れる描写です。おそらくF22まで絞ってもAPS-Cで写る範囲を超えた外側においては流れたような写りになることが予想されます。以前デジカメwatchでD700と組み合わされたとき、フローティング非搭載なので寄れば周辺が悪くなるはずだという推察がありましたが、このように目に見えて悪くなることが観察されました。

    この寄ったときの周辺部の描写についてはZEISSでもネタ(?)にしていてPDFの7ページ目の右下では近接時 (0.25 m) に大きな差が出ることを同じDistagonの25 mmであるDistagon 2/25と対比されています。チャート撮影は特定条件下での特性が顕著に現れる場合があるため、実際の画像の状態とかけ離れてしまうこともあります。しかし今回のDistagon 2,8/25を近接撮影で使用する際に見られる周辺像の特性に関しては、チャートにおける像の特性が実際に撮影される像の状態をよく表していると言えそうです。

    2018年10月31日水曜日

    Carl Zeiss Distagon T* 2,8/25 ZF.2 レビュー(2)

    絞りを変えたり、カメラを上下逆さまにしたり、逆光で試したりしてみました。D810AでRAWにして撮って、これをCapture One Pro 11の標準設定(倍率色収差の補正はON)で現像したものです。手持ちなので角度とか構図が微妙に違いますが、興味のある部分はちゃんと分析できる程度になってると思います。

    1. 順光

    まずはF2.8で、やっぱり周辺部はちょっと甘いのですが全体としてのバランスはまあまあ。このくらいだと周辺光量が落ちると素敵って思います。
    _DSC4770

    次はF4.0で、周辺光量が増える割に描写は改善しないのでちょっと中途半端な印象があります。

    2018年10月29日月曜日

    Carl Zeiss Distagon T* 2,8/25 ZF.2 レビュー(1)

    各評価サイトで評判がとても悪いDistagon 2.8/25 ZF.2です。もともとコシナの一眼レフ向けCarl Zeissはどれも絞り開放で周辺光量が落ちることで評価サイトでの評判を落としているのですが、このレンズはさらに周辺部の写りの悪さでシリーズ内ダントツの低評価を獲得しています。前々からその具体的な周辺部の悪さが気になっていましたが、ついに入手して確認することができました。

    まず無限遠ではF5.6まで絞れば全域で問題なく写るので、ダントツ低評価には疑問が出ます。絞り開放では周辺部それなりに甘くなっているのですが、F5.6くらいから問題無く使える範囲になります。この例はF5.6ですが、周辺部まで特に大きな破綻はありません。

    2018年6月19日火曜日

    Carl Zeiss(コシナ)のClassicシリーズは2本のPlanarのみ?

    以前に一度ラインナップがごっそり抜け落ちて謎の復活したCarl Zeissの一眼レフ用Classicシリーズですが、コシナのサイトが更新されていました。Planar 1,4/50とPlanar 1,4/85を残して、他すべてが(Distagon 2,8/25を含め)生産終了の模様です。

    http://www.cosina.co.jp/seihin/zeiss/classic/index.html

    商品一覧にPlanarの2本しかないのはもちろん、ヘッダー画像(?)もPlanarの2本だけ。そして2018年版のPDFカタログはDistagon 2,8/25とPlanarの2本だけです。下はついさきほどコシナの該当ページをスクリーンキャプチャしたものです。


    Distagon 2/25, Distagon 2/28, Distagon 1,4/35の3本は確実に、そしてDistagon 2,8/25もおそらくはもう生産されません。

    ZEISSジャパンのページでは、今のところはDistagon 2/25, Distagon 2,8/25, Distagon 2/28, Distagon 1,4/35の掲載があります。

    https://www.zeiss.co.jp/camera-lenses/photography/products/classic-lenses/distagon-225.html


    ただこれも時間の問題で、いずれ更新されるでしょう。

    驚異の最短撮影距離17 cmのDistagon 2,8/25 ZF.2はマップカメラだとまだ“生産完了品”とは書かれていませんし、在庫もあります。
    https://www.mapcamera.com/item/4530076822962

    一方でMilvusに引き継がれなかったレンズの1つであるDisatgon 2/28 ZF.2は探しても見つかりません。ZEならまだあります。
    https://www.mapcamera.com/item/4530076822207

    2018年6月2日土曜日

    smc PENTAX-D FA645 55mmF2.8AL[IF] SDM AWがオンラインストアから消えてる

    何らかのミスだとは思いますが、当該商品がオンラインストアの一覧から消えています。

    http://store.ricoh-imaging.co.jp/c/c21211121/

    製品ページは健在ですが、ストアで価格を確認するをクリックすると取り扱いできない商品という表示になります。

    http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/lens/645/standard/smcpentax-dfa645-55/

    海外の製品ページにももちろん掲載されています。

    http://www.ricoh-imaging.co.jp/english/products/lens/645/standard/smcpentax-dfa645-55/

    おそらくストアの設定ミスでしょう。

    2018年5月30日水曜日

    EOS-1vの“修理対応期間延長”の怪

    キヤノンのフイルム一眼レフカメラEOS-1vが販売終了という発表がありましたが、修理対応期間について不思議なことがあります。

    1. メーカーが公表している修理対応期間
    フイルム一眼レフカメラの場合だと、基本は生産終了後10年で一部機種は生産終了後7年だそうです。
    “製造打ち切り後10年フィルム一眼レフカメラ(一部機種は7年)
    http://cweb.canon.jp/e-support/repair/before.html

    2. 2018年5月1日現在の修理対応期間
    EOS-1vは未定となっており、EOSデジタルのこれまでの例に照らし合わせると“未定”とは「現行品のため修理対応期間が定まっていない。現時点から7年以上先(EOSデジタルの修理対応期間は製造打ち切り後7年)」を意味します。
    “EOS シリーズ EOS-1V:未定 EOS-1V HS:未定
    http://cweb.canon.jp/e-support/repair/period.html#cf

    なお当該製品の機種名はEOS-1vとEOS-1Vとで表記が統一されていないので、各ページ内の表記に従います。

    3. 今回の案内
    ページではメーカーの定める修理対応期間が2020年10月31日であること、またその期間を5年間延長する旨の案内があります。
    “弊社修理サービス規約の修理対応期間(2020年10月31日)” 
    “弊社修理サービス規約の修理対応期間後も、2025年10月31日まで修理対応を行います。” 
    http://cweb.canon.jp/e-support/products/eos/180530eos1v-end.html

    4. 謎について
    2018年5月30日を基準にすると2020年10月末は2年と5ヶ月後、2025年10月末は7年と5ヶ月後です。いずれも7年にも10年にも該当しません。今回の案内はあくまで販売終了の告知なので、製造打ち切りが今日であるとは言っていません。事実B&Hでは2015年の時点ですでに新品が買えなくなっていました(Ken Rockwellのページ)し、2010年10月末を基準に製造打ち切りだったかもしれません。販売数はかなり少なく流通在庫が長期間存在したことは事実でしょう。その割には修理対応期間が「未定」のまま放置されてきたのは、他のEOSデジタルと照らし合わせると不親切です。

    5. まとめ
    EOS-1D X mark II登場後もなお現行品としてラインナップにしぶとく残っていたことは事実です。市場動向からもいつかこの日が来るのは自明だったでしょう。しかし告知のページには“本商品をご使用いただくお客さまへのサービス・サポート向上を目的として特別に5年延長するような表現をしています。しかしその延長された日も、今日から数えると7年より少し先とはいえ10年ではないため、残念ながら一体どのような“サービス・サポート向上”を念頭に置いているのかは分かりません。

    2018年5月28日月曜日

    👋3D objectsフォルダー

    Windows 10で目障りなので消します。もしここに書いてある方法を真似して失敗しても、その責任は失敗した本人のものです。

    Computer\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\MyComputer\NameSpace\にある{0DB7E03F-FC29-4DC6-9020-FF41B59E513A}をまるごと削除します。


    すると綺麗に消えます。

    そのうちMusicとVideosも消すかもしれません……

    ニコンD810AでFlashAirを使う場合の省電力設定方法(半押しタイマー)

    SDカードとしてFlashAirを使っているカメラに、パソコンやスマホ(スマフォ)から接続する場合はどうにかして省電力設定を解除する必要があります。少なくともデータ転送中にSDカードへの電源供給が絶たれては接続が切れてしまうのでいただけません。

    ここで設定方法を調べるため「ニコン 省電力設定」や「ニコン オートパワーオフ」などのキーワードで適当にググってもまったく有用な記事がヒットしません。またメニューを一通り見ても「省電力設定」や「オートパワーオフ」などのキーワードを含む設定がありません。

    紆余曲折というほどではありませんが、いろいろ見てみた結果SDカードへの電源を供給し続けるためには「半押しタイマー」の項目を無制限(∞)にすればOKなようです。言い換えるとニコンのカメラの場合は半押しタイマーが作動すると記録メディア(SDカード)への電源供給が止まってしまうようです。

    なお他の「モニターのパワーオフ時間」はいずれも関係ありません。これらは文字通りモニターのパワーオフにのみ影響するので、記録メディアへの電源供給とは別です。半押しタイマーっていうと、露出関連にのみに影響すると思っていました。具体的には露出計の表示や露出補正の設定値のみに影響し、記録メディアへの電源供給には影響しないように思い込んでいました。しかし実際には後者にも影響するようです。

    使っているカメラはD810Aですが、たぶんほとんどのニコンのカメラに適用できる話です。

    2018年4月16日月曜日

    HHKB BTその後~今のところ交換品は壊れてません

    HHKBのBTを1年弱前に導入してから、1度の故障(返品交換)を経て現在まで使用した使用感をここで一度まとめておきます。

    全体的には使いやすく、HHKBのPro2 Type-Sよりも軽快に入力できる点が良いです。

    無骨なデザインですが小型で軽量に仕上がっていて、さらにUSBケーブルの取り回しを考えずに済むのでHHKBシリーズの中でも特に持ち運びの用途にも向いていると思います。厚さはありますが、シリンドリカルステップスカルプチャの形状や静電容量を検知する構造に必要な厚みなので問題にはなりません。この大きさにまとめつつ、一つひとつのキーの大きさは十分に確保されていて入力は快適です。

    2018年3月26日月曜日

    smc PENTAX 67 ZOOM 90-180 mm F5.6 レビュー(遠方の描写のみ)

    前回は55-100/4.5を見てみました。この回ではペンタックス67のもう1本のズームである90-180 mm F5.6のほうを見ていきます。絞り値は開放のF5.6, F8.0それにF11の3つで、焦点距離は90, 135, 180の3つのみです。撮影の条件や手順は例によって別の投稿にまとめてあります。

    1, まとめ
    望遠端の周辺部を除けば絞り開放から隅々までよく写る良いレンズで、特にF8.0まで絞れる条件では望遠端の周辺部も含めて645Dに付けっぱなしにしても良さそうなレンズです。大きく重いレンズですが、それに見合う描写をします。望遠側に不安がある場合はこれまた格安の67/200 (new)が素晴らしい描写をするのでこれで補えます。市場に新品在庫はまだ残っていて、おぎさくマップカメラで未だ59,800円という在庫処分価格にもかかわらず売れ残っています。

    smc PENTAX 67 ZOOM 55-100 mm F4.5 レビュー(遠方の描写のみ)

    ペンタックス67にはズームが2本ほどあるので試しに使ってみることにしました。まず1本目は55-100でF4.5です。もう一つのズームである90-180/5.6の記事はこちらです。テスト画像を撮る手順は他の67レンズと共通で、焦点距離毎に独立して撮影しています。このため焦点距離が異なるとピントの刻み方も違っていて、たとえば55 mmの上から3段目と100 mmの上から3段目はピントの位置が異なります。このためズーム操作をしたときにピントがどのように動くかは検証できません。通常の撮影では焦点距離を決めてからピントを決めるので、このようにしています。

    絞り値は左からF4.5, 5.6, 8.0それに11です。シャッター速度の刻みを1段に設定しているためF4.5は半段高速側になり他の絞り値より暗く写っています。アダプターに起因するケラレではありません。今回は広角端55 mmと刻印のある75 mmを挟んだ前後にあたる70 mm程度と80 mm程度、それに望遠端の100 mmの4つの異なる焦点距離を試しました。普段はまとめを一番下に掲載していますが、見づらくなるのでまとめを先に掲載してからそれぞれの焦点距離での中央~端を見ていきます。

    1, まとめ
    望遠側ではF11まで絞らないと条件によって不満が出そうですが、逆にそれより広角側ではF8.0まで絞れば645Dで使ってもまず不満は出ないレベルの描写になります。広角側では良く写る単焦点の55/4を相手にかなり健闘していて、ズーム中間でも開放はともかくF8.0まで絞るのであれば645Dで十分に使えるはずです。隅々までガチガチの硬い描写を求めないのであればもう1段ほど絞りを開けても良さそうです。
    実用に際しての懸念は重さで1,210 gもあります(交換レンズ/広角ズームレンズ[67II用])が、それでも55/4の725 g(交換レンズ/広角レンズ[67II用])と100/4マクロの600 g(交換レンズ/マクロレンズ[67II用])よりも軽く、焦点距離75 mmもカバーしているので一概に重いとは言えません。それでも気軽に持ち運べるレンズではありません。重すぎです。

    それぞれの焦点距離の描写は以下に載せてあります。

    smc PENTAX 67 100mm F4 Macro レビュー(遠方の描写のみ)その2

    この67マクロについても以前にすでにシフトした状態での描写チェックを行っていますが、その後に更新した描写チェックの手順に則って追試です。

    この追試は他のレンズと同時に行いましたが、この100 mmはマクロレンズということもあって無限遠付近でのピントリングの回転角がそこまで広くありません。このためピントが4パターンしか得られませんでした。
    回転角は180度程度で撮影倍率1:2程度までカバーするので決して狭い方ではなく、むしろ多くのAFレンズと比べても回転角は広めに設定されている方です。またマクロ域でのピント合わせを考えるとこれ以上に回転角が増えた場合、使い勝手が大きく劣ってしまいます。回転角そのものに不満はないものの、他の67レンズと共通で使う場合はピントの合わせ方に少し注意が必要です。
    それでは描写を見ていきます。基本的には前回に得られた結論と同じです。

    1, 中心部分

    ピントを前後させたときのボケの特性は55/4とよく似ています。前ボケがややクセがある一方で後ボケは緑色の縁取りを伴いながら綺麗に溶けていく印象です。絞り開放では2~3段目に本来のピークがあるようで、2段目では赤紫の、3段目では緑の、それぞれ縁取りを伴ってピントは合っていません。F5.6にすると3段目のほうが少しだけ改善しますが、まだ個人的には許容範囲内ではありません。F8.0でようやく許容範囲に入る描写になります。絞っていくと少しずつピントのピークが奥の方に動いていく様子もまた55/4にそっくりです。

    smc PENTAX 67 55mm F4 レビュー(遠方の描写のみ)その2

    ペンタックス67 55/4の遠方の描写については以前に詳しく見ていますが、天気が良かった日に改めて撮影し直しました。今回の撮影条件の詳細はこちらの投稿に記載してあります。早速見ていきます。

    1, レンズの中央付近

    ピントが合っている場所は上から5~6段目どちらが最良か迷います。絞り開放では5がピークに見えますが、F5.6では6がより良さそうでF8.0では間違いなく6のほうが良い描写という印象です。ピント面とは別に前側のボケがかなり汚い印象で、そのかわりなのか後側のボケは良好なようで綺麗にフワッとしています。

    smc PENTAX 67 120mm F3.5 soft レビュー(遠方の描写のみ)

    67レンズの中で異彩を放つ120 mmのソフトレンズ。これも他の67レンズレビューに則ったD810Aにアダプタでシフトかけて絞り変えてピント変えて中心から周辺まで4箇所切り抜きで、どのような描写か見ていきます。試写条件の詳細は別の投稿にまとめてあります。ソフトレンズは特にピント位置をどこにするか、また絞りをどのくらい開けるかの匙加減が難しそうなので、このテストはちょうど良さそうです。

    絞りは左からF3.5, 4.0, 5.6, 8.0そして11です。ちなみに、ですがF4.0で絞りがほぼ完全に円形になります。これは綺麗な円形です。

    1, 中心
    まず目立つのがピントを思い切り奥にしたときF8.0やF11での点光源の描写で、とても汚いです。F11でソフト効果ほぼゼロになって、上から6段目がピントピークのようです。どこまで開けるのが正解か、これは条件によって大きく変わりそうです。

    (ASAHI PENTAX) SUPER-TAKUMAR 6X7 150mm F2.8 レビュー(遠方の描写のみ)

    これは古いレンズです。ペンタックス67で中望遠の定番というと名高い165/2.8がありますが、当初のラインナップは165ではなく150のF2.8でした。どのような描写をするのか楽しみです。

    条件は他の67レンズレビュー同様(条件の詳細はリンク先の別投稿)で、具体的にはD810Aにティルト・シフトするアダプタでシフト全開(17 mmシフト)にしています。絞りを変えてピントを変えて、それぞれから像高別に4箇所ずつ切り抜いて写りを見てみます。絞りは左からF2.8, 4.0, 5.6, 8.0それに11です。

    1, 中央
    思っていたよりかなり良い描写です。上から4段目のF4.0かなり好み。

    2018年3月25日日曜日

    smc PENTAX 67 135mm F4 Macro レビュー(遠方の描写のみ)

    また67レンズの各部分の描写を、絞りを変えてピントを変えてじっくり見ていきます。カメラはD810Aを使用してシフトできるアダプターでシフト量最大に設定。絞りはF4, 5.6, 8.0それに11の4段階で、ピントは5種類です。これをレンズの光軸付近から左に向かって4箇所ずつ見ていきます。条件の詳細は別の投稿にまとめてあります。

    マクロレンズなので無限遠の描写だけが重要ではありませんし、またこれは他の67レンズレビューに共通しますが同じ種類のレンズを複数精査しているわけではないので、もし飛び抜けて良い(悪い)レンズを見ている可能性もあります。

    1, 中心付近
    まずは中央です。一番左の列がF4.0で右がF11また、上から下にピントが徐々に手前に動いています。マクロレンズということピントリングの回転角が比較的狭いため、他のレンズのように細かい刻みで精査することができませんが、それでもまだAFレンズに比べれば回転角が確保されているとは思います。
    肝心の描写ですが、絞りに関係なく3段目が最良のようです。F5.6あたりでほぼOKで、できたらF8.0という感じです。

    2018年2月25日日曜日

    最近買ったもの

    最近12ヶ月で買ったものをまとめておきます。
    1. コシナのズームファインダー(タイプB)
    2. ペンタックスの中判レンズ各種
    3. Sound DevicesのMixpre-3
    4. Audio-TechnicaのBP 4027
    5. PanasonicのGH5
    6. Panasonicの7-14 mm f/4
    7. Zhiyun-TechのCrane V2
    8. Arca Swiss互換プレート類
    以下、順番にそれぞれの簡単な感想を書いておきます。

    2018年1月29日月曜日

    只見線撮影モデルコース

    只見線を撮りに行く際に頭を悩ませる事柄の一つが「どこに泊まってどう回ると良いか」です。特に初めての場合は勝手が分からずに苦労します。今回は始めて撮影に訪れる場合に、なるべく気軽に利用することを念頭に置いていくつかのモデルコースを提示します。

    1, 位置関係

    大雑把には会津盆地の南東に会津若松市で西に会津坂下町、坂下から南西へ向かって峠を越えると柳津町、さらに奥へ進むと三島町金山町、そして只見町の順番です。
    なお今回のモデルコースは宿泊地としても撮影地としても只見町を含みません。

    2, 宿泊地

    会津若松市内が良いです。コンビニがあって駅から至近の距離にインターネットから予約可能なビジネスホテルもあり、朝ご飯のない素泊まりプランを使えば朝一番の列車に余裕を持って乗れます。冬場の大雪でも会津地域から帰還することが比較的容易な位置も、初めての訪問には重要な点です。
    柳津町も候補として挙げられます。会津若松市より奥に位置するとはいえ、盆地から峠を一つ越えただけという、さほど遠くない立地です。

    3, 撮影地

    会津柳津駅や滝谷駅の周辺、それに三島町(会津宮下駅周辺・只見川第一橋梁を含む)あたりが候補として挙げられます。駅からそこまで遠くない場所にいくつかの撮影地が点在するためです。
    いずれにしても最初は会津川口までの場所で検討するのが良いと思われますので、以下おすすめ順に宿泊地+撮影地のモデルコースを3つ紹介します。

    4, モデルコースA(会津若松市宿泊)

    始発列車で会津若松から只見線に乗車し、会津桧原で降車します。9時頃の列車をいわゆる船着き場と呼ばれる只見川第一橋梁の北側から撮ります。
    作例は検索🔎すれば出てきます。ただし除雪されてないので冬はかんじき必携です。