2018年10月29日月曜日

Carl Zeiss Distagon T* 2,8/25 ZF.2 レビュー(1)

各評価サイトで評判がとても悪いDistagon 2.8/25 ZF.2です。もともとコシナの一眼レフ向けCarl Zeissはどれも絞り開放で周辺光量が落ちることで評価サイトでの評判を落としているのですが、このレンズはさらに周辺部の写りの悪さでシリーズ内ダントツの低評価を獲得しています。前々からその具体的な周辺部の悪さが気になっていましたが、ついに入手して確認することができました。

まず無限遠ではF5.6まで絞れば全域で問題なく写るので、ダントツ低評価には疑問が出ます。絞り開放では周辺部それなりに甘くなっているのですが、F5.6くらいから問題無く使える範囲になります。この例はF5.6ですが、周辺部まで特に大きな破綻はありません。



_DSC4754

こちらのF8.0の例でも全体として問題と言えるほどの描写の不備はありません。

_DSC4752

ところが特に最短撮影距離付近では絞り込んでも周辺がかなり厳しく、評価が地に墜ちている理由はこれと思われます。BHphotoのレビューにおいて
The f2.8 lens has macro capabilities (1:2.3 ratio) but has some field curvature at close distances; at a few meters, the field curvature is gone
とあり、またFredMiranda.comのレビューでも
Strong field curvature at very close distances (no problem from 1.5m upwards)
と述べられています。他にも価格.comのスレッドに掲載されている作例や、martinzimelka.comのレビューに掲載されている作例において、画面周辺部でピントが奥に逃げて行ってしまう様子が確認できます。

手元の機材による簡単な確認でも、同様の近接時の問題が確かめられています。ただ複写用途のレンズではないので、周辺部の描写がちょっと悪くても実際の使用では大きな問題にならないと思いますが、そこは程度問題でしょう。いずれ、どのくらいの撮影距離からどの程度の問題が目に見えてくるのか検証していきたいです。

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