コシナが製造してるCarl Zeiss銘のマニュアルフォーカスシリーズですが、最近はOtusの登場とMilvusシリーズの相次ぐ新製品投入が続いています。Otusは28 mm以来新作が出ていませんが、MilvusのほうはDistagon 1,4/35とDistagon 1,4/25が割と最近に発売・発表され、前者はclassicとは別の光学でOtusに匹敵する色収差補正が謳われ、後者は同社25 mmで初のF1.4です。
カールツァイス「Milvus 1.4/35」が国内発売 - デジカメ Watch
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1075886.html
「ZEISS Milvus 1.4/25」が海外発表 - デジカメ Watch
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1087104.html
これら新シリーズの影に隠れているのがclassicシリーズで、Planar 1,4/50とPlanar 1,4/85を除いてはいずれMilvusに置き換わっていってしまうのではないかと、Milvus最初の6本が出たときに思いました。というのもこの6本の中でDistagon 1,4/50とPlanar 1,4/85以外のDistagon 2,8/21, Distagon 2/35, Makro Planar 2/50, Makro Planar 2/100は基本的に同じ光学設計であるためです。コーティングは改善されて、さらにどうやらカバーガラスをセンサー直前にハイしているデジタルセンサーに最適化して微修正は加えられてるようですが、基本は同じなのでclassicを続ける理由が特になさそうです。
コシナ、カールツァイスと共同開発したレンズ「Milvus」 - デジカメ Watch
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/720623.html
Carl Zeiss Milvusシリーズ - デジカメ Watch
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/interview_dcm/730550.html
これら6本が出たあとに続くMilvusは2,8/15, 2.8/18, 2/135で、15と135はclassicの光学を踏襲し18が新規設計ですが、これはclassicの3,5/18を置き換えるのかもしれません。
ZEISS Milvusの15mm/18mm/135mmが海外発表 - デジカメ Watch
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1019273.html
コシナ「ZEISS Milvus」の15mm/18mm/135mmが国内発売 - デジカメ Watch
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1038913.html
これに加えて冒頭で紹介したDistagon 1,4/35とDistagon 1,4/25が加わり、前者はclassicの1,4/35を置き換えますがDistagon 1,4/25はclassicの2/25の置き換えでしょうか、大きさがかなり違うので追加という位置づけかもしれません。
ここまでをまとめるとclassicは焦点距離の短い順に
Distagon 2,8/15→基本設計そのままMilvus
Distagon 3,5/18→F2.8化させてMilvus?
Distagon 2,8/21→基本設計そのままMilvus
Distagon 2/25→F1.4化させてMilvus?
Distagon 2,8/25 →?
Distagon 2/28→?
Distagon 1,4/35→設計変更でMivlus
Distagon 2/35→基本設計そのままMilvus
Planar 1,4/50→classicで生産継続
Makro Planar 2/50→基本設計そのままMilvus
Planar 1,4/85→classicで生産継続
Makro Planar 2/100→基本設計そのままMilvus
Apo-Sonnar 2/135→基本設計そのままMilvus
このような現状なので、直接の置き換えが行われていないDistagon 3,5/18とDistagon 2/25とDistagon 2,8/25それにDistagon 2/28がこれからどうなるのか気になります。
その中で12月の上旬にclassicシリーズのほとんどが生産終了というアナウンスがコシナからありました。内容はclassicの2,8/25と1,4/50それに1,4/85を残し、他のclassicである2,8/15, 3,5/18, 2/25, 2/28, 1,4/35それに2/135を生産終了するというものでした。
http://asobinet.com/info-discon-cosina-zeiss-classic/
ここで2,8/25は継続生産として、3,5/18と2/25, 2/28が直接の置き換えが行われないまま生産終了、その中でも特に2/28はMilvusに28が存在しないままの生産終了という案内でした。
ところがどうやらその発表が撤回されて今コシナのホームページを見てもこの案内がどこにも見つかりません。
http://www.cosina.co.jp/
http://www.cosina.co.jp/seihin/zeiss/z-discon.html
どういうことでしょう。
ZEISSのホームページでデータシートを探すと、どれが現行品でどれが生産終了品か分かりますので見てみました。ここに載っているのが実質の現行品です。
https://www.zeiss.com/camera-lenses/us/service/download-center/datasheets/classic-lenses.html
今日(2017年12月24日)現在で載っているのは
Distagon T* 2/25
Distagon T* 2,8/25
Distagon T* 2/28
Distagon T* 1,4/35
Planar T* 1,4/50
Planar T* 1,4/85
なので、Distagon 3,5/18はMilvus置き換えのようです。また25 mmの2本と28 mmは、少なくとも今の段階では現行品という扱いで、さらに1,4/35は同スペックのMilvusがあるにも関わらずまだ現行品のようです。
2017年12月31日の時点でコシナからの案内は特にありません。おぎさくではclassicの15, 18, 25, 35などが「生産完了・在庫限り」として掲載されています。あと噂では継続であるZF.2の2,8/25がどういうわけか見当たりません。
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