2016年3月14日月曜日

コントラスト

レンズでしばし気になるのが「解像度」
でも解像度ってそもそも何?というのがこの記事を書くことにした動機です。

個人的な考えでは解像度はコントラストによって定義されます。両者は切っても切れない関係なのですが、やや紛らわしい点は画像処理ソフト(GIMPとか)で「コントラスト調整」という項目で、これは「画像全体での最も明るい部分と最も暗い部分の差を調整する」ものですが話がとても面倒になってしまう(*)ので、今回は「なかったもの」として無視します。

話を解像度に直結するコントラストに戻します。被写体側に存在する明暗が像側でも再現されていれば「解像している」と判断します。まずは空間周波数やレンズを問わずに、一般的な状況を考えます。明るさが正弦波的に変化する白黒の組を写した時、この正弦波がちゃんと(明瞭に)写っていれば「解像する」と言い、潰れて完全なグレーになってしまったら「解像しない」と言うものとします。

このとき、これら2つの間どこかに「写ってはいるんだけどかなり目を凝らさないと分からない、ぱっと見たところではぼやけてるように感じられる」という状態が定義できます。今回はこれを「その白黒パターンを解像できる限界」と定義します。なおこの定義を使う場合は「ぱっと見たところではぼやけているように“感じられる”」なので、観測者に依存することには留意する必要があります。人によって「ぼやけるように感じるコントラストの最大値」、言い換えてわかりやすくすると「くっきり写ってると感じるコントラストの最小値」は人によります。この値を閾値とします。観測者が同一で、観測条件(照明)等が揃っていれば、この閾値は変わらないものとします。

これで空間周波数やレンズの種類を問わずに「解像する」と「解像しない」の境目、閾値が定義できました。解像するということは、2点間の明暗差(コントラスト)が知覚できることを指します。


(*)GIMP等におけるコントラスト調整は、条件によって解像に影響を及ぼす場合と及ぼさない場合があります。このため現時点で扱ってしまうと無意味に話が込み入ります。一通り話が済んだ後で機会があったら触れるようにしますが、今の時点ではコントラスト調整のことは別物として扱ってください。

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