被写体側のコントラストはc_object = (64-1) / (64+1) = 63/65 ≒ 0.97
これが50%で変調されるのでc_image ≒ 0.475で、これが(Max - Min) / (Max + Min)なので
0.475 ≒ (Max - Min) / (Max + Min)
(Max + Min) * 0.475 ≒ Max - Min
0.475 * Min + Min ≒ Max - 0.475 * Max
1.475 * Min ≒ 0.525 * Max
Max ≒ 2.81 * Min
Max / Min ≒ 2.81
なので像側のコントラストは約2.8です。段数に換算するとLog2(2.81) ≒ 1.49で1.5段です。
そ れで6ページの最後のグラフですが、MTFと被写体側のコントラスト比、そして像側のコントラスト比の関係です。コントラスト比の段数の極限値(被写体側 で無限の明暗差があってコントラスト比1のときの像側のコントラスト比の段数)は、光学系のMTF値をmとしたときLog2[(1+m)/(1-m)]で す。実際には有限のコントラスト比(<1で、たとえば先の例のように0.97 ≒ (64-1)/(64+1))ですが、この場合は上記の式のmのところに「被写体側のコントラスト比に光学系のMTF値を乗じた値」を代入すれば良い(少しだけmの数値が下がる)わ けです。
重要な点は
- 高いMTF値の差は被写体のコントラスト比が高いときに特に有意になる
- 被写体側が弱いコントラスト比のとき、それを像側で再現するために高いMTFは不要である
- とても低いMTF値では被写体側である程度以上のコントラスト比は像側のコントラスト比に影響しない。言い換えるといくら被写体側のコントラスト比が高くても、像側のコントラスト比はほぼ一定になる
具体的には次回
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