2016年2月16日火曜日

Milvus 35は像面湾曲が残っているようだ

Milvusじゃない、いわゆるClassicのDistagon 2/35 ZFを持っているのですが、これは像面湾曲が割と大きくあります。近接での撮影で良好な描写にするためのものかと思いますが、3 mを超える領域だと画面周辺のピントが手前になります。その結果、中心はピントが来てるのに周辺ではピントが手前でボケてしまうということがいくどとなくありました。

Milvusになったので、もしかしたらこれが解消するかもしれないと思いましたが、この作例を見る限りまったく改善されてないようです。
http://www.photographyblog.com/previews/zeiss_milvus_35mm_f2_photos/

この中で最後のほうにある、1/40s · f/4 · 33mm · ISO 20というテーブルの画像を見てみると像面湾曲の様子が分かります。まず中心部を見るとややピントが手前であるように見えますが、ほぼピントが来ています。ちょうどおじさまが二人座っている右側にあるテーブルです。



次にこのおじさまを見てみると、撮影距離は似通っているのにずいぶんピントが外れています。続いておじさまのテーブルの右下のテーブルを見ると、これがちょうどピント合ってるギリギリ。さらに大きく右側に移って階段を見てみると、なんと手すりにピントが合っています。おそらく手すりは大きく手前側なので、どうしてここにピントが合っているのか…柱と階段の間から見えるテープルは、言うまでも無くピントが合っていません。

もっともこの像面湾曲の特性も、1/125s · f/2 · 35mm · ISO 200と書いてある屋内の画像を見てみると一概に否定できるものではないとわかります。このような条件の時は、像面の湾曲と被写体の位置が絶妙にマッチしてピントがうまいこと合ってしまうのです。要するに使いこなしなのだとは思いますが、少しだけクセがあるレンズなので、5 mより遠方にある平面の被写体には「中央でややピントを奥に持って行く」ということを忘れないように使うと良い結果が得られそうです。

Milvusって本当に「高画素に対応した新ラインナップ」なんですかね。1,4/50と1,4/85は設計変更されたのは事実ですが、他のDistagon 2,8/21, Distagon 2/35, Makro Planar 2/50, Makro Planar 2/100は「何が変わったのか」っていう印象しかありません。

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