2021年の頭に帰国した際の話です。
結果的には何事もなく無事に帰宅できましたが、後から考えるとあまり余裕がない状況の連続だったようです。
まず航空機の欠航問題がありました。
当初12月2日には2月28日発で予約を取ったところ、2週間後の12月16日にエアカナダ側が勝手に3月1日発にしてきたので嫌な予感がしました。さらに4週間後の1月14日に「手数料なしでリスケジュール可能」だったため、3月1日の出発を2月下旬に変更することにしました。ただ航空便の選択肢が12月16日の時点に比べて大きく狭まっていて、具体的にはカナダと日本を結ぶ便が大幅減便されていたこともあり、念のため2月15日発の便にしました。
もし2月15日発なら飛行機の急な欠航に対しても余裕を持って対応できるという事実が重要でした。また万が一現地でコロナに罹って回復するまで最長で4週間くらいかかっても、3月の中旬には発つことができるので日本に到着後2週間の自己隔離期間を経てもなんとか4月1日に間に合いました。
その後なんとエアカナダが2月10日に、複数の行き先の航空便を4月末まで運航停止すると突如として発表しました。当該する欠航便へ予約をしていた人たちへ返金は当初行われなかったようです。予約していたのがちょうど2月15日発のバンクーバー→成田便で、欠航の前の最後の就航便だったので無事に運航されましたが、次の2月18日発またはそれ以降の便を予約していたら返金がされるされないを含めて一悶着あったはずです。
また補足しておくと、2月16日以降の出発では航空券の値段もより多くかかる結果になっていました。というのもバンクーバーから韓国経由、またはバンクーバーからJAL便での帰国が必要となり、いずれにしても高く付いたはずです。少なくとも見積もりを簡単に出したらかなりの値段でした。利用したエアカナダのバンクーバー→成田便は利用客が少なかったため、少しでも空席を埋めるべく激安の値段設定だったことはおそらく事実でしょう。この安価な座席設定も、明確には意識していませんでしたが、無意識的に万が一の欠航を予感させるもので日程の前倒しを後押ししたのかもしれません。
次の問題は陰性証明の取得です。
長く住んでいたウィニペグでは市中の検査は限られた人にのみ行われていました。具体的にはアプリなどで濃厚接触があったと通知が入った者、または家族などの同居人が陽性だった場合にのみ招待制で検査を受けることができました。言い換えると渡航目的で陰性証明を取得するために検査を受けることができませんでした。詳しく私設のところを見れば対応してくれる場所もあったかもしれません。しかし当時、日本国政府は、旅行者などではなく私のような立場の人に対して陰性証明の取得を義務づけていませんでした。
カナダの別の大きな街では市中の薬局(というかドラッグストア?Shopper's Mart)で簡易的で高速な検査(ラピッドテスト)が行われており、陰性証明の取得も容易だったようです。しかし少なくとも2月上旬のウィニペグでは実施されてなく、陰性証明が義務づけられていなかった(努力目標?)だったのは理に適っていたように感じています。
もちろん総領事館にも照会を行いました。ウィニペグ市中で検査を行っている施設は把握していないとのことで、もし検査を受けるとしたらバンクーバーの空港で乗り継ぎの際に実施するのが唯一の現実的な選択肢と言われていました。ところがこの施設は検査結果が出るまでどのくらいの時間がかかるか分からないと言っていました。場合によっては日本の帰国までに検査結果が出ず、陰性証明を持参しないのと同じ状況になる可能性がありました。検査費用が300ドルを超えていて全額自費負担というのも気になったのは事実ですが、予約も取らないといけないし乗り継ぎの時間は限られているから、確実に検査を受けられるかすら分からないということで見送りました。
現在では陰性証明の携行が必須とされ、搭乗手続きの際に持参していないと搭乗拒否するような運用を行っていると聞いています。実際に搭乗拒否されるかどうかまでは分からないのですが、どうやら陰性証明の取得は事実上必須という状況なので今ウィニペグから帰ってくるのはかなり大変と思われます。
最後に大きな問題となったのが日本に到着後の3日間の隔離です。
まず大前提として、先述したとおり「こちらの落ち度ではないのに陰性証明が取得できなかった」にもかかわらず、カナダが既に「要注意」の出発地として登録されていたため陰性証明がない=3日の隔離確定となりました。なお「さらに危険」とされたいくつかの地域を出発した人は、陰性証明があっても3日間、陰性証明がなかった場合は6日間の隔離がされました。空港近傍のビジネスホテルに滞在し、ご飯はお弁当が決まった時間に出るだけ、とっても退屈な日々でした。とはいえ、実は感染していた場合(これは移動中を含む)迂闊に家へ直行して感染拡大させるよりは、滞在して確実に陰性を確かめてから移動するほうが良いというのは確かです。
緑茶などのティーバッグはもらい放題、コンビニで必要なものがあれば代理購入を依頼できるのですが、お酒は一切禁止でした。また洗濯はコインランドリーを利用することができましたが、小銭の準備がなければ利用できないなど、細かい点で不便が多かった用に思います(とはいえ自費負担がなかったので、文句は言えません)
退館の手続きは、空港に到着してすぐ行った検査と同様に、3日目の朝に唾液検体を提出し、昼頃にこれの結果が通知され、陰性なら退館できるというものでした。なお帰宅時は公共交通機関の利用が許されず、迎えに来られない事情がある人にはかなり大きな負担になっていたと思います。
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