また純正レンズでどうなるかは興味もありませんが、エクステンションチューブやTS-Eレンズ使用時に露出がおかしくなる場合があるらしいです。参考にしてください。
問題の画像。画面の下側が帯状に暗くなっています。
・条件
カメラはEOS 5D mark2で、レンズはニコンの単焦点(Nikkor SC Auto 1:1.4 f=50mm)です。マウントアダプタを介して装着しています。純正レンズでどうなるかは知りません。
1.理想的な描写
ライブビュー不使用または設定を適切に構成することで、本来はこのように写ります。
絞りを開放にしているため、多少の周辺光量落ちはあります。
2.問題の描写
ライブビューの静音モード(モード1かモード2のいずれかでのみ生じるか、両方で生じるかは失念)を設定した上で、厳密な値は求めていませんが概ね1/2,000以上のシャッター速度(露光時間を0.0005s以下)とすると最初の写真のように画面の下が暗くなります。周辺光量落ちを考慮しても暗すぎです。
今回は1/8,000でシャッターを切りました。静音モードでなぜこうなるかはよく分かりません。考察は後に述べます。
3.低速の描写
ライブビューの静音モードも低速側では問題ありません。例えばシャッター速度1/800ならば特に画面の下で暗くなると言う現象は見られません。
絞り込むことで周辺光量落ちも改善されているが、それ以上に画面下での帯状に暗くなる現象が消えている。
4.考察
なぜこのようになるのか考えます。
- 静音モードOFF
まずは静音モードをOFFにしたときを考えます。このときシャッター音から推測すれば次のような動作になると考えられます。
(A)後幕が上がってライブビューの状態を一旦終了
(B)続いて先幕→後幕と切れて露光完了
(C)さらに先幕を上げてライブビューに復帰
「2回レリーズ」しているという見方もありますが、恐らくその表現は間違っています(なぜこのような表現をしたか後述)。なお通常の(ライブビューを用いない)レリーズはBだけです。より厳密にはミラーが上がってBの段階を行い、ミラーを落とします。
- 静音モード1とモード2
上記の静音OFFをベースに考えると、静音モード1は
(A)ライブビューからそのまま電子シャッタで露光開始
(B)後幕を上げて露光完了
(C)先幕を上げてライブビューに復帰
静音モード2は先の静音モード1の(B)と(C)の間が開けられる(レリーズボタンを放すまでBとCの間を保持している)だけだと思います。
- 暗くなる理由
仮に上記の考察が正しければ、違いは露光開始です。電子シャッターによって行うか、先幕メカニカルシャッターによって行うかです。露光開始が電子シャッターであっても露光時間が長く、つまりシャッター速度が遅い場合は問題がありません。なぜこうなるかが分かりません。
上記考察の誤り指摘、あるいは持論展開でも構いませんので、分かる方はコメント投稿して戴ければと思います。
- 2回レリーズという表現
最後に「2回レリーズ」と表現されてしまった理由を考えます。静音モード1は連写が可能です。2枚の連写をすると
(A)ライブビューからそのまま電子シャッタで露光開始
(B)後幕を上げて露光完了
(C)先幕を上げて露光開始→後幕を上げて露光完了
(D)先幕を上げてライブビューに復帰
となっていると推測されます。なお3枚以上の連写では(C)の段階を2回以上(連写枚数-1回だけ)繰り返します。静音モード1での2枚の連写における(A)と(B)の段階が、静音モードOFFにおける(A)の段階に感じられます。差は露光をしていたかどうかなので機構音は同一になると考えられます。
したがって静音モードOFFの単写が静音モード1の2枚連写と同様に聞こえ、2回レリーズしたという表現に繋がったのでしょう。でも十分な考察もせず2回レリーズなんて安易としか思えません。少なくとも2回レリーズと判断したなら、その根拠を示す必要があります。
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