2009年9月9日水曜日

シグマ 70-300mm F4-5.6 DG OSを買ってみることにした

家にある望遠ズームは小回りが効かないのです。そこで先日発表になったばかりのOS付き望遠ズームを買うことにしました。

発売日に入手できそう、ということですが人柱なので様々なトラブル(相性問題)が生じる可能性は十分覚悟しています。



いろいろあってレビューは遅くなるでしょうが、いくつかの焦点距離で遠景から近景まで(従来レンズと)撮り比べたいと思います。MTFだけでは何とも言えません。従来の望遠ズームと張り合えるのか、それともまったく勝負にならないのか、楽しみです。
http://www.sigma-photo.co.jp/lens/tele/70_300_4_56_os.htm

(註)この後に購入しました。
http://brwafe2.blogspot.com/2009/09/70-300mm-f4-56-dg-os_22.html
以下は購入前の意見です。

・画質についての考察

APO無しの後継?

ところでシグマに従来からある二つの望遠ズーム(APO付きとAPOなし)70-300mm F4-5.6 DG MACROにたいして、このレンズはどのような位置づけになるのでしょうか。つまりAPOなしに手ぶれ補正を付けたのか、それともAPO付きに手ぶれ補正を付けたのか、ということです。

シグマ社の低分散ガラスSLDが何枚使われているかを考えれば、新OSレンズには1枚だけ使われているのでAPO無しのレンズに相当します。しかし SLDガラスを使用している部分が違います。OSではカメラからもっとも遠い側の凸レンズにSLDガラスが使われています。一方のAPOが付かない望遠はレンズ群の中間、つまり「微妙な」位置にSLDガラスが採用されています。

色収差を減らす

一般的に望遠レンズで色収差を減らそうとした場合、第一群の凸レンズに低分散ガラス(異常部分分散ガラス)を用いるのが鉄則。Canonの望遠系単焦点やズームを見ても所謂Lシリーズは殆どが第一群の凸レンズにUDレンズや蛍石を採用していることが分かります。ただし低分散ガラスを何処に入れるかは設計思想にも依り、また一概に第一群に入れればよいというわけではありません。それでもSigmaの他の望遠レンズを見てみれば、やはり第一群にSLDや ELDを入れてくるようです。

第一群の厚めの凸レンズにSLDを採用している新レンズは従来のAPOレンズの流れをくむように思います。従来のAPOレンズは前群に2枚のSLD ガラスを利用していますが、この2枚のSLDは厚さがあまりありません。これに対して新OSレンズは1枚の厚いSLDガラスを利用しているので、色収差だけに注目すればパワーとしては概ね同等かと思います。ただし1枚でパワーを稼ぐと球面収差については不利になるはずです(もし光学設計に詳しい人がいたら、より詳細に教えてください)。

APO付きの後継?

このように考えると新OSレンズは、どちらかというと従来のAPOレンズと似たような色収差の傾向を持つのではないかと考えます(もちろん違うかもしれません)。SLDが1枚だからという理由でAPO無しと同等ではないかという噂もありますが、皆さんはどのように考えますか。

解像力については設計がやや異なるので明言は避けます。ただしMACRO機能が無くなったということは近接撮影は不利という判断をしたためであり、逆に考えれば遠距離の撮影に特化したのではないか、と思います。

最後にもしこの新OSレンズがAPOの後継だとしたら、なぜ"APO"が外れたのかという点が気になります。これは少し前にも議論になったのです。それはAPO 135-400 F4.5-5.6 DGやAPO 170-500 F5-6.3 DGの後継機種が登場した当時。120-400mm F4.5-5.6や150-500mm F5-6.3も実は"APO"が外れているのです。しかしAPOが外れたこの二つの望遠ズームも価格対性能としては申し分ありません。APOとは元々「Apochromat(アポクロマート)」つまり三波長での色消しレンズを指します。ということは・・・?

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