2009年9月1日火曜日

屈曲光学系と裏面照射型CCD&

7D発表で浮ついていても仕方ないので技術関連の意見です。



1,屈曲光学系

ひねくれた光学系ではなくて、ボディー正面から入った光を直角に曲げて撮像素子まで誘導する方式。レンズが起動時に出っ張らなくて済むため構造上有利であり、同時に埃の侵入にも強い。設計時に防塵防滴構造にしようとすればまず考えたい形状となる(可動部が少ないため)。

本体の小型化や起動時間短縮が可能となる。一方で光学系の口径は本体の厚みに左右されるので薄型の本体にはやや不向き。このため通常の沈胴式のカメラに比べて口径が小さい傾向がある。ただし光学設計の手法によってはある程度克服可能と思われる。または本体の厚みを増やせば口径が稼げるが、小型化に反する。

現行機種は富士フイルムのFinePix REAL 3DやパナソニックのLUMIX DMC-FP8や防塵防水の同FT1など。起動時に出っ張らない構造は周囲から見てスマートなので使ってみたい。

2,裏面照射型CCD

ソニーから出ている「Exmor R」は従来のCMOS型撮像素子と構造を抜本的に改良、感度を約2倍にすることに成功している。具体的には従来CMOS配線がフォトダイオードの上(表側)に存在していた。これに対して配線をフォトダイオードの裏側に回すことで受光量を増やした。

利点として主に高感度領域ではノイズを抑制することができる。しかし低感度側も感度が2倍となり、従来ISO100ベースならISO200ベースとなる。さらに現行機種では低感度側でのノイズレベルがやや大きい。ただし低感度の側で生じるノイズレベルは今後の研究ないしは画像処理によって抑えられるだろう。一眼レフのように大きな撮像素子としたときにどの程度の画質となるかが楽しみではある。

3,プロジェクタ付きカメラ(ニコンのCOOLPIX S1000pj)

なんとカメラにプロジェクタが内蔵されている。明るさは10lmとかなり暗いが、試みとしては面白い。暗い部屋で小さく写す分には十分な明るさを確保できると思われる。製造数に対して受注数が多かったため発売が延期された。

0 件のコメント: