2015年5月20日水曜日

ペンタックス M* 67 300mm F4 ED (IF)の使用感

実写レビューは掲載しましたが、使用感は掲載してなかったので簡単にまとめます。

1, 大きさ
大きさはレンズ単体ならまだしも、カメラに装着するとやっぱりデカいです。通常は300 mmというと望遠(テレフォト)構成で、レンズの先端から結像面までが実際の焦点距離よりも短くなる(たとえば240 mm)で、この比率をテレフォト比(先の例の場合は240 / 300で0.8倍)なんて呼んだりします。
ところがこのM* 67 300 EDはレンズ単体で209.5 mm(厳密にはレンズの先端というより鏡筒の先端から計算ですが、だいたい合ってる(10%、21 mmの差違はないのでこれで代替します)これにフランジバックが85.0 mmなので294.5 mmですから、実焦点距離の300 mmに対してほぼ1.0という設計です。長い!

2, 重さ
やっぱり重いですが、広大なイメージサークルを持つサンヨンなので仕方ないかなと思える程度です。

3, フォーカス
これはやりやすいです。IF方式なのでピントリングの回転は簡単です。ピントも十分に見やすい(645Dのスクリーンにおける感想)。

4, 三脚座
思いの外、使いやすいです。脱着不可能ですが、高さがほとんどないので収納時に邪魔になりません。しかも撮影時も左で支える場所として最適で、これもまた背が低いためにフォーカス操作が簡単にできます。

5, 描写
F4.0だとちょっと甘いけど必要十分
F5.6だとかなり良い線いく
F6.7から回折が顕著になる絞り値まで最高の描写

興味深いのは倍率色収差が皆無という点で、軸上色収差もほとんど見当たりません(ボケにも色がほとんど乗らない)。絞り開放でわずかに甘い感じはありますが、それでも色収差が残っているレンズに比べれば遙かに良い描写です。この差はD800においてもアンシャープマスクの量で十分に補える程度のものです。

6, テレコンはどう?
D800でのテストですが、リアコンバーター1.4xを使うとピント面は「悪くない描写」 である一方で前後のボケは影響を受けています。絞り開放から2段くらいは手前のボケがやや気持ち悪くなります。これは645Dでも確認されました。実効F11あたりからはボケも暴れなくなりますが、シャッター速度を確保するのに苦心します。どうもこのリアコンバーターは400 EDに合わせて設計されてるということなので、これに装着したときにどのような特性を見せるか興味深いです。そんなことなかった

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