2010年10月17日日曜日

Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4 ZF.2 デモ機インプレ(?)

ヤシコンマウントのDistagon35/1.4ではありません。

本日から開催されているICS 世界の中古カメラフェア2010ですが、コシナがなにやら発売前のデモ機(試作品)を展示するとのことでした。
http://www.cosina.co.jp/ics.html

気になるので見に行ったのですが、肝心のコーナーがなかなか見つからず…諦めて帰りました。以下の"Read more..."へ。

(今回はDistagon35mmF1.4以外にNOKTON25mmF0.95とHELIAR 75mm F1.8も置いてあった)
さて磐西只見ではありませんが会場を「ぐるり一周」して発見。異常にでかい奴が置いてあったので伺ってみるとそれ。実写は掲載しませんが、使用感をざっとまとめてみます。

【注意】(メーカに迷惑かけないように)
現時点で本レンズは開発が発表されただけであり発売日は未定です。またデモ機が製品仕様と同一でないことはままあります。したがって今回の使用感が製品のそれと同一であるとは思いませんし、しかも根本的に個人的な感受性・表現力の差異が存在します。このため以下に掲載されている内容を本気にすることは馬鹿げていることです。それでも記載するのは一部に人には参考になるかもしれないと私が思うからです。
【注意おわり】

・置いてあったモデル(ZF.2以外ではZEが検討されているらしい)
最小絞りがオレンジ色に塗られ、ロック機構が付いておりカニ爪が付いていないZF.2マウントのモデルが置いてあった。呼び名は「Distagon 35mm F1.4 ZF.2」で良さそうであった。実際に手に取り、またカメラを持参している場合は「あくまで簡単な」実写をすることができた。

・機構や外観の印象(シリーズ共通の素晴しいもの)
とにかく巨大な鏡筒で、重量は凄まじいと感じた。操作性は抜群で、トルク感は他のモデルと同様に素晴らしいものであった(重すぎたり軽すぎることはなかった)。コーティングもいつも通りの色とりどりという様相。

・開放でのボケ(Planar1.4/50に似ている印象)
開放近接では超高輝度部分のボケに色収差が出る。同時に高輝度部分(白黒の部分)では軽いハロも出る。ボケ味は柔らかく、バックフォーカスを稼がなければならない広角レンズは思えない。

・周辺描写、歪曲(歪曲は推定~-2%で陣笠はほぼない)
近接において周辺部まで安定した描写をするようであり、つまりはフローティングが組み込まれているような予感がする。組み込まれていないにしても素晴らしい描写をしているように感じられた。歪曲は実用上問題ないもの。

・遠景(コマ収差が少ないようだ)
遠景でも近接と同様の素晴らしい描写をしている。周辺光量落ちはF1.4としては標準的な量である。しかしおそらくベンチマークをするようなサイトでは「一連のZeiss for SLRに見られる特徴的な欠点」として叩かれるものに相当するのであろう。

・総じて(絶対に買うべき)
「いつも通り」と言える。他のシリーズと比較して「驚くべきもの」は感じられなかったが、それはシリーズ全般的に(私にとって)素晴らしいからである。敢えて違う箇所を述べれば大型で重く、また恐らく非常に高価になることである。各製品の間で統一性があるということはユーザーにはありがたい。この製品が今回触ったような仕様で発売されると仮定したら、非常に興味深い製品となるだろう。最終的な詰めがどうなるかによるが(そもそも発売されるか謎だが)、人物撮影はもちろんのこと風景撮影(光量が不足気味な状況)にも適する印象を持った。Distagon35mm F2.0との共存はどのように考えているのだろうか(最短撮影距離は0.3mで同一)。

ヤシコンマウントのD35/1.4はEOS機種においてミラー接触可能性から「微妙なところ」という扱いを受けている。ちゃんとしたお店で、しっかり相談すると相性などを含めてじっくり検討してもらえるが、無理な個体が存在するのも事実。またそもそもニコンマウントではヤシコンマウントのD35/1.4は無理。そのような人がZeissブランドの35mmF1.4を持てるとしたら、それはとても喜ばしいことになるのであろう。発売を期待したい。

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